高校の時の思い出
high school memory

「入部希望」


1980年頃、
私は16歳でした。
高校入学が決まり、少し落ち着いた処で部活を決める時が来ました。
私は迷わずギター部を選択しました。


中学1年の時からギターに触りはじめました。
雑誌の詩本で好きな曲をほつ、ほつと弾きやがて音にしてゆきました。

そして3年生までに自作自演の曲をかなり仕上げていました。

中学では全く勉強をしませんでした。
学校が終わるとすぐ帰りテレビを見て、その後ギターの練習。
国語や音楽、美術なんかは割と良かった。
でも数学、英語その他の普通教科がひどく、県でも最下位クラスの高校を覚悟しました。


私は晴れて高校生になれました。
ギター部の部室に入ると、白衣の女の先生がこちらを見ました。

「入部希望者?」

「はい。」

先生は凄く痩せていて、白衣の袖から見える手首のぐりぐりが目立ちました。
髪はふわふわで、顔にはニキビの治ったあとがありました。
こちらにむけた視線は、優しい感じでした。

「今ね、ギター部は問題を抱えていて・・、女子の入部を止めているの。」

私はわからないという表情をしたと思います。

「ギター部の子達は音楽という目標の為に落ち着いていて・・1人入れると目的を持たない女子が入部してくるのは予想がつくの。」

私は初めて事態を把握した。

「彼らは今、いい感じにやれているからさ。」

男の人のような言葉使い。
でも私は、向かい合って望みを伝える姿勢に好感を持ったのです。


「わかりました。」

私は此処は無理なのだと感じました。

少し先生に会釈し、その後部室を後にしました。
何故かふと、一度振り返りました。

白衣の先生は、宮下先生というお名前でした。



※不定期に続きを日記にあげてゆこうと思います。
今日あった事なんかと交互に書きます。