男運がない、


と言ってしまえばそれまでですが



私がこれまで出会った男、


ナルシストである確率が非常に高いです。



ナルシストといっても、


一日中鏡で自分の顔を見たり、


バラの花束を贈ったりするような


そんなわかりやすいタイプではありません。



私が出会ったナルシストたちは、


例えて言うなら「役者」です。





あのー、カメラ回ってないよ



というこっちの当惑にもかかわらず


日常生活を一人で勝手に


ドラマに変えてしまっている人たちです。


そして言うまでもなく、主役は彼ら。





私が最初に出くわしたナル男は、10代のときにまでさかのぼります。


私が高1の時に付き合っていた、Kという男がいました。



付き合っていた頃もしばしば子どもじみた言動が気になっていたKですが


彼のその本領は


別れのときに発揮されたのです。





「なんか距離をおきたいんだよね。てか別れたい」


みたいなことを私が言い出したのは、Kの家。


親がいないスキを見計らって


こっそりその一室で別れ話をするカップル。


私が別れを切り出すと、Kは延々と駄々をこねました。




「何で、うまくいってたじゃんオレら。


今のままでいいじゃん、別れたくない」



なりふりかまわず訴えるその姿に


ちょっとほだされる私。


が。次の瞬間ドン引き。




Kは突如、嗚咽を漏らし始めたのです。





…まじで?





凍る私。


女のコみたいに鼻をすすり、ティッシュにせわしなく手をのばすK。



その態度がまた、わざとらしいんですよ。



口をへの字にしてまゆを思いっきりしかめて


手の平で顔をおおう。




ほんとに涙出てんのか?


興ざめする私。


どっちにしろ


男の泣き落としなぞ論外です。





そして私のかたくなな態度を察したKは、次の一手に。


彼は窓をガラッと開けました。


ちなみにKの家はマンションの8階です。



そしてKは私に向かって




「別れるとか言うなよ!


そんなこと言ったら!


おれ、ココから飛び降りるよ!!!!




と絶叫。



てれさ絶句。




Kは窓に手をかけつつ私を見て、


わざとらしく目尻をぬぐいます。




12月なのに窓を開け放つので部屋はありえないほど寒く、


しかしこの男の存在はそれ以上に寒い。





身も心も冷え切った私は


何もかも面倒くさく




ああどうぞ飛び降りてください


そして窓を閉めさせてください





という心境なのですが


「そんな~ダメだよK」と


何とかリアクションを返します。





結局、Kのドラマは3時間も続きました。


ヒロインもぐったりです。







まあその頃の年代というのは


そもそも自己愛のかたまりなので、


Kの行動も


ある程度しかたのないことと


言えるかもしれません。






しかし。


私の周りのナルシストたちの洗礼は、


まだまだ続くのでありました…。



【次回へ続く!!★】










P.S


ご無沙汰してます。


アメブロで記事が勝手に削除されること6回…


筆を折って2ヶ月、ようやく立ち直って復帰です。




記事の量が多いと削除されてしまうようなので、


小分けにしてアップしていきます★


引き続きよろしくお願いいたします。