6月5日(木)
ICUからお昼前に病室へ戻りました。

 

お昼ご飯は気持ち悪くて食べられず。

「食べないと回復が遅くなるよ」と先生に言われて夕飯は頑張って食べました。

 

この日は歩くのが目標だったけど無理そうなので立つだけになりました。

ICUにいる時も一瞬だったけど立ってみたんでした。

術後に動くことで回復が早くなるんだそうです。

 

体の真ん中と右脇の2か所にドレーンのチューブが入っていていましたが、

右脇のチューブは午後から抜いてもらえました。


手術の間どうだったのか家族に聞いたところ、

予定時間が過ぎても連絡がなく7時間が過ぎたくらいに、

「右開胸からは気管まで遠くて届かなかった為、真ん中からに変更しました。

まだ手術中でもう少し時間がかかります。」と言われたそうです。


手術が終わりICUに横たわる管だらけの私を見て涙したと。

病院を出たのは夜9時を過ぎていたとの事。

11時半に手術室に入ってから長い時間待たせてしまい疲れたでしょうに。

なのに意識ない状態で・・・。ホント申し訳ないです。ありがとう。

個室のICUで過ごさせてもらいました。


目覚めてからあまりしゃべらない方がいいからか、

伝えたいことがあったら先生の手のひらに文字を書いてと言われ「ありがとう」と書いた。

感謝の気持ちしか思い浮かばなかったです。


状況が把握できたところで首を反らさないよう頭を固定されてる事に気が付いた。

気管を切除してつなげてるから首を後ろに反らしてパックリ離れないよう気を付けないと。

でも、糸で顎と胸を縫ってません。

 

手術前にそれではあまりにもかわいそうだから何かいい方法がないかと考えて、

先生が自腹で購入した頭のサポーターを胸帯に縫い付けて対応してくれました。


個室のICUではテレビがあり、リモコンを渡してくれました。

視力が悪くて見れなかったけど気晴らしができる環境だったな。

ずっと小さい時計を手に持って眺めながら、ただただ時間が過ぎるのを待つばかり。

本当に長く感じる時間。

気持ち悪くなり2回吐いて、ご飯は全く食べられず。

栄養ドリンクをもらってもほとんど飲めず。

順番に担当してくださった看護師さんは皆優しくて、本当に優しくて嬉しかったです。

ICUを出る時に「ありがとうございました。またね」と言うと「もう来ちゃダメですよ」って。

本当にそうだ・・・。

ICUから病室に戻ったのは6月5日のお昼。手術してから丸2日後でした。

目覚めたのは翌日(6月4日)の朝7時くらいだろうか。

 

手術は4~5時間と聞いていて目覚めるのは夕方のはずなのになぜ朝になってるのかな?

と状況つかめずにいると、口から入れられていたチューブを抜かれ、

先生に右開胸では手術ができなくて真ん中からいったと言われました。

えっ、嘘?そうなの?ほんと?

ぼんやりしながら信じられない気持ちが頭の中を駆け巡る。


これは、初めに聞いていた手術方法。

右開胸でいける予定だったけど、進めていく途中でダメだったそうです。

 

まさか怖くてビビっていた手術方法に変更になったなんて。

胸の真ん中を切って胸骨を電動のこぎりで切り胸を開く「胸骨正中切開」という手術方法。

 

手術前に2~3日は人工呼吸にして目覚めない方が本人は楽だという事を聞いていたので、

翌日までそうしてくれたのかなと察したけど、麻酔が切れて万が一容態が悪くなった時に

チューブを再挿入するのは大変だから翌日まで人工呼吸にしたと後から母に聞きました。

目覚めてから「声でますか?」と聞かれ「出ます」と声を出すことができた。

手術のリスクとして声枯れもあるそうだったがそうでもなく安心した。

目覚めてから無事生きていたことに只々感謝。先生に感謝。