小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で、東京地検特捜部は16日、当時の会計責任者で公設第1秘書の大久保隆規被告(48)を政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で逮捕した。この事件での逮捕は3人目。大久保被告は09年3月に西松建設違法献金事件でも同法違反容疑で逮捕、起訴されている。

 岩手県釜石市の大久保容疑者の自宅アパートには16日午前5時25分、東京地検特捜部の係官3人が入り、約8分後に付き添われて出てきた大久保被告は黒のコートとマフラー姿で無言のまま車に乗り込んだ。任意同行後、大久保容疑者の妻は「何も話すことはありません」とだけ話した。

 逮捕容疑は、陸山会の事務担当者だった小沢氏の元私設秘書、池田光智容疑者(32)と共謀し、07年分の収支報告書の支出総額を4億円過少に記載したとしている。これは、04年に事務担当者だった民主党衆院議員、石川知裕容疑者(36)=北海道11区=が小沢氏から受領して土地購入費に充てた4億円を池田元秘書が07年4月に小沢氏に返却した際、その出金を記載しなかったものとされる。

 石川議員や池田元秘書の逮捕容疑では、大久保容疑者は04、05年分の収支報告書の虚偽記載でも共謀したとされる。しかし、大久保容疑者は03~06年に西松建設からの企業献金を虚偽記載したなどとして同法違反で公判中のため、特捜部は起訴内容を変える訴因変更を東京地裁に申請するとみられる。大久保容疑者の公判は2月下旬に結審の見通しだったが、訴因変更されれば公判は長期化する見通しだ。

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