mission01 救助…殲滅…脱出 | TASK FORTH 8492

TASK FORTH 8492

地球を守るためにEDFは熱を上げて小説を書く!

でも、空軍は閣下の指揮でもハニィと呼ばれても大人のお姉さんに癒されても五回目で負ける…


5月7日 14:01 市街地



俺の誕生日が過ぎ去って早二日。

俺はスイーツ店で一人、雲一つない青空を見上げながら佇んでいた。


すると、店の中から一人の男性が現れた。


「よぉ兄ちゃん。パフェのお代わり必要かい?」

「店長、相変わらずこの世界は平和ですね?」

「そうだな。俺は平和の方が嬉しいんだがな。」

「はぁ~…」


溜め息を吐きながら向けていた態勢を男性の方へと向けた。

俺の目の前には灰色の髪の男性が写った。この人はアメリカ人だ。


「最近では、もうEDFは必要ないって抜かしてやがるぜ?」

「まったく、これだから俺はアメリカ人が嫌いなんだよ。」


そう、店長はアメリカと呼べる存在自体を嫌っていた。大人になった頃は直ぐにアメリカと言う土地から身を引いて、今ではスイーツ店を営んでいる。

もっとも、ここは四人暮らしらしい。まぁ、本当の家族じゃないらしいが…


『臨時放送をお伝えします。現在京都で正体不明の…』


店のラジオから響いて来る放送に耳を傾けた。


「正体不明って…」


すると、今度は俺の携帯に電話が掛かって来た。俺は速やかに携帯を耳に当てた。


『時也!大変だ!今すぐ本部へ戻って来い!』

「何があったんだ?」

『とにかく戻って来い!』


(一体何があったんだ?)





14:37 本部



店と本部の距離はちょっとだけあったので、直ぐに付いた。


「時也!今直ぐ武器を持って装甲車に乗れ!」

「晴斗!一体何が…」

「京都で発見された正体不明の飛行物体が現れたんだ!先に行ってるからお前も後から来い!」


そう言い出すと晴斗は先にジープの方へ走り去って行った。






今、俺は武器に居る。持って行く武器はAS-18とSG-4二丁ずつと日本刀一本。


俺は武器を五本装備するのが得意。

普通の隊員じゃ二本が限度だが、俺は自身の持久力には自信がある。だから五本も持って行く。

勿論弾薬の分も考えればそれなりに重みが伝わるが、俺には関係ない。





俺は急いで晴斗たちが待つジープへと駆け付けた。


「時也、司令官から聞いた内容だ。簡単に説明する。」


俺はジープの中で移動しながら仲間の速水晴斗(ハヤミハルト)から説明を聞くことになった。

晴斗はブリーフィングの内容を簡単に説明してくれた。

市街地に謎の円盤が黒い何かを投下しているとの情報だ。


だが、黒い何かと言われても訳が解らない。


「その黒いのって何なんだ?」

「何か…昆虫みたいな奴だ。否、みたいなじゃなくて、昆虫そのものだ。」


結論から言えば巨大生物が市街地に投下されてその生物は市民を襲ってるって話だ。

俺たちは巨大生物を殲滅し、民間人を一人でも多く救助する事だ。


そして本部は円盤と呼ばれる飛行物体を敵と見なし、奴等と交戦を交えるだろう。


俺はジープから顔を出した。

機関砲手の座席には茶色い髪を靡かせる一人の女性が座っていた。


「瑠璃華、お前早く戦いたくてうずうずしてるだろう?」


俺は茶化しながら声を掛けて女性は可愛げのある顔をこちらに向ける。


「それはもう…さっさと敵と遊びたくて仕方ないわ♪」

「機関砲で巨大生物無差別攻撃やりたいのか?」


こいつの名前は結城瑠璃華(ユウキルリカ)。可愛い顔して身長は俺達と同じ位。

まったくもって好戦的で敵との遊びが目的だが、守ると言う目的は同じだ。矛盾が招じているが…

残念ながら今回の任務は市民の救助・避難だ。


「でも、敵地は市街地だから我慢するわ。私の都合で市民には傷付けたくないからねぇ。」


瑠璃華は解ってるような表情を露わにして微笑んだ。


「解ってるな。」





15:11 市街地



俺達は市街地に到着した。レーダーを確認すると既に各地で他の部隊と巨大生物との戦闘が開始されている。


『こちら、ヘリ部隊隊長のレッドカルマ1。市民の救助を行う。周囲の敵を掃討してくれ。』

「こちらバスター1の東城。市民救助の為に安全なスペースを空けておく。」


俺は自身が持つAS-18二丁を構えた。目標は今接近しているモノは、


「あんな生物…初めてだぜ!」


俺はAS-18の引き金を引いた。銃口から放たれる銃弾は巨大生物目掛けて飛んで行く。

銃弾は見事に巨大生物に着弾。敵は断末魔を上げてその場で倒れて逝った。




時也が前方の巨大生物を攻撃していると、反対側から迫って来た巨大生物三匹が今にも噛み付こうしていた。

生憎晴斗と瑠璃華は少し離れた所で巨大生物と交戦している為、時也の援護ができなかった。


このままでは時也は巨大生物に噛み付かれる。

だが、噛み付こうとした巨大生物二匹は銃弾により、もう一匹は斬撃を喰らって死滅した。


時也は肉眼では捉えられない程の速さで後ろに対処したのだ。






俺は前方の巨大生物を片付け終えた。


「俺を背後から狙おうと卑怯なマネはさせないぜ?」

『こちらバスター1-2。時也聞こえる?』


無線からは瑠璃華の声が聞こえた。喋り方の様子じゃ何かあるだろう。


「どうした瑠璃華!?」

『こっちは五人の民間人を救助したわ。けど…』


彼女の口振りは何やら嫌な方向へ進んでるだろう。


『人型の奴が私たちに攻撃を仕掛けて来る。恐らく敵だと思うわ。』

「持ち堪えろ!今直ぐそっちに向かう!」

『了解!今直ぐ来て!』


(何かヤバそうだな…)


俺は急いで瑠璃華の方へと向かった。






その頃瑠璃華は狭い路地で人型の何かと交戦していた。


「くっ、こんな時に…」



正確には彼女は立ち往生していた。

人型の何かは八人、瑠璃華と市民達の行く手を阻んでいた。

さらに反対側は巨大生物の群れ。幸い巨大生物は瑠璃華達に気付いてないので攻撃を仕掛けてない。

結果、彼女は囲まれてしまった。


彼女は銃撃で人型を撃ちたくても撃てなかった。銃撃音で気配に気づかなかった巨大生物がこちらに気付くからだ。


「どうすれば…」


人型は武器を構えているが銃撃して来ない。こっちから攻撃する事はできるが、それでは巨大生物がこちらに気付いて襲って来る。


強行突破も出来るが、それでは市民に被害が出てしまう。彼女はどうする事も出来なかった。


瑠璃華は再び人型の方へ目をやった。

するとそこには見た事のある人物が人型の方へと近づき、


「囲んで殺ろうとは、随分卑怯な奴だ。」


人型の背後には時也が居た。すると時也は日本刀で人型の背中を斬りつけて倒した。


「瑠璃華!」


時也の呼び掛けにより、瑠璃華はアーマーからHG-01を30個程その場に落として行った。

さらに時也の呼び掛けに気付いた巨大生物がこちらの方へと近づいて来る。


そう。巨大生物の進行ルートには時間が経過すると爆発するHG-01が待ち受けていた。

瑠璃華はこれを予知していたのだ。


こうして時間は経過して、辺りは爆発を起こし、巨大生物は爆風の餌食になった。






「市民はこれだけ?」

「見つけられたのはこれでけ…」


瑠璃華は悲しそうな表情になり事情を俺に伝えた。


「バスター1よりレッドカルマ1。市民を救助した。」

『了解だバスター1。これより降下する。』


ヘリは降下して救助した市民をヘリに乗せた。


「ところで晴斗は…?」

「さっきから連絡が取れない。」

「こんな時に通信妨害か?」


俺達はレッドカルマの傍で晴斗が戻って来るのを待った。


すると、本部から入電が来た。


『本部よりバスター1。時也、民間人が建物に逃げ込み巨大生物に包囲されている。バスター3、6が何とか攻防しているが彼等だけでは無理だ。場所をレーダーに乗せるからそちらへ向かってくれ。』

「了解した。」

『こちらレッドカルマ1。我々もそちらに向かう。』


ヘリの操縦士は離陸しようとしたその時だ。


『それは許可できない。レッドカルマ1はその場に留まり、救助された市民を待て。』

『おい、建物の連中はどうすんだ!?』

『建物の周りには巨大生物が張り付いている。お前たちが行ったら撃墜されるだけだ。』

『しかし…』

「正司、実はと言うと人型がこのエリアに居るんだ。対空装備を持ってるに違いない。」

『そう言う事ならば尚更だな。』

『…こちらレッドカルマ1。了解した。こちらは救助されて向かって来る市民をお迎えする。』

『了解した。満員になったら本部へ帰還しろ。』

『了解した。』


レッドカルマ1は救助された市民を待ちそのまま留まった。






「そう言えば晴斗からの応答が全く無いんだけど…」

「確かに応答が無いわね?」





その頃晴斗は十人程の市民を回収地点まで誘導していた。


「皆さん。落ち着いてください。貴方方の命は我々が守ります。だから落ち着いてください。」


晴斗は今、一部巨大生物出現によるパニックに陥っている市民達を落ち着かせようとしていた。

勿論中には落ち着きたくても落ち着けない者も居た。


事実、彼等が見たのは既に食い荒らされた市民の姿を目撃していたからだ。


「ヤベ…どっかで無線機落として来ちまった…」


晴斗は無線機を落としてしまい、時也達と連絡ができなくなってしまった。

無線機を落とすと言うのは仲間との連絡は愚か、本部からの情報聞き取りもできなくなったのだ。


「とにかくレッドカルマ1がその先に陣取ってるから彼等を連れて行くか…」


晴斗が市民を連れて陣地まで向かおうとしていたその時だった。




ビュン・・・


突如狭い路地から閃光が飛来した。

そこからは何人かの人型がレーザー砲で攻撃して来たのだ。


(こいつ等…何だ…!?)


晴斗は人型に見つからないように狭い路地を覗き、攻撃のチャンスを伺っていた。


「何をしている!さっさとここから逃げるぞ!」


一人の市民が晴斗に怒鳴って来た。市民達にとってはここで立ち往生する訳には行かなかった。


「待ってろ!」


晴斗は小声で市民を黙らせた。

そして彼は横向きに飛んで路地に向かってAS-18の引き金を引く。

宙を舞っている最中に銃口から放たれた銃弾は人型に着弾した。


「安全は確保された。さあ逃げるぞ。」







その頃時也と瑠璃華は建物に友軍と市民達が籠城している場所まで移動していた。


「後ろの巨大生物から各個撃破するぞ!奴等にゴリアス-1を与えてやれ!」


俺は瑠璃華にロケットランチャーゴリアス-1を撃つように指示した。


「沢山の巨大生物の悲鳴が聞けるわ♪」


瑠璃華は不敵な笑みを零して群れに対して引き金を引いた。

放たれた砲弾は見事群れの中心に着弾。辺りには巨大生物の数多くの断末魔が響いた。


「良し!向かうぞ!」

『レーダーに反応!人型の敵だ!』

「こんな時に…」


人型は二手から俺達に対して銃撃を行って来た。


「俺が応戦する!瑠璃華は建物周囲の巨大生物掃討を頼む!」


瑠璃華は了解したと頷き巨大生物掃討に向かった。





「さぁ~て、巨大生物はここで死んで貰うわ!」


瑠璃華はゴリアス-1の引き金を引いて巨大生物を次々と吹き飛ばした。

さらに近くに居た巨大生物が瑠璃華を噛み付いて来たが、瑠璃華は体の体制を下に下げてもう一つの武器、SG-4で敵の首辺りを撃ち抜いた。


「早くしないと中の人達が危ない…」


瑠璃華は別の方に群がっている巨大生物の掃討に向かった。





俺は迫って来ていた人型を全て倒した。全くもって呆気なく奴らは死んで逝った。

最初はレーザー砲を使われて戸惑ったが避けながら撃ち殺してやった。

ただ、こいつ等は馬鹿なのか、俺を倒そうと突撃して来た。俺が銃撃をして仲間は倒されているにも関わらず。


これでは頭良いのか悪いのか解らない。





『こちらバスター1-2。周囲の巨大生物は倒したわ。』

「良し!今直ぐ建物から仲間を出せ!」


建物からは市民達が出て来て救助ヘリまで一目散で走って行く。





「市民の避難は粗方片付いたな…」


俺達は市民の避難誘導を終わらせた。救助に向かっていた仲間もヘリで本部まで戻っただろう。


「正司、聞こえるか?」


俺は正司に連絡を入れた。


『司令なら総司令部から連絡があって今は私が代行してるわ。』


無線からはオペレーターの声が聞こえて来た。


「正司の野郎が呼び出しか?」

『そうよ。何やら大事な話が在るらしい…』

「だから貴女が代行を…」

『代行と言ってももう作戦が終了したから意味は無いけどね…』


他の仲間達は撤収が終了したか…





「晴斗の奴がまだ戻って来てないぞ?」


俺達は晴斗がまだ戻って来てない事に気付いた。


『彼が居る所にデータを送るわ。』


俺はオペ子から晴斗が居ると思われる場所のデータを受け取った。


「まだ一人市民が取り残されてたのね…」


俺達は晴斗が居る場所へ移動を開始した。


『待って!この先巨大生物が集結中よ!』

「ジープの機関砲で蹴散らせばどうにかなる。」

『…気を付けて。』







~晴斗視点~


「こいつ…もう…」


俺の無線機からは通信混雑により、聞こえる筈もない助けの電話が入って来た。

勿論発信源なんか解る筈が無い。

だが、俺は何でなのか偶然それらしきモノを発見してしまった。


男は携帯電話で助けを読んでいた。だが、その人物らしき男は変わり果てた姿になっていた。


「済まない…」


俺は彼を助けられなかった。謝罪の意を込めて開いている瞳を閉じさせた。


俺は空を見上げた。避難が完了したのだろう。

俺も撤収する為この場を後にしようとした。








「キャァァァァァ…」


この場を立ち去ろうとしたその時、何処からか女の子の悲鳴が聞こえた。


「こっちか!」


俺は悲鳴が聞こえた所へと向かった。





~時也視点~


「時也急いで!巨大生物が晴斗達に近づいてるよ!」

「分かってる!こっちはフルでスピード出すから出来るだけ巨大生物を倒してくれ!」

「分かってるわ!巨大生物大量殲滅ね?」

「お前にしては丁度良い仕事だ!」


俺はフルスピードでジープを運転、操縦した。


瑠璃華は機関砲で前方の巨大生物の群れを機銃掃射した。

迅速に放たれた弾薬は巨大生物を喰らい尽くす。敵は勿論射殺された。


「突っ込むぞ!つかまれ!」

「えっ…ちょっと…!」


時也はジープの速度を上げて巨大生物が群がる方へ猛スピードで迫った。

群れと群れの間を通過する際、瑠璃華はHG-01が詰められている大きな箱を群れと群れの間に投げ落とした。

その中には一個だけ、安全ピンが抜かれていた。


一つが爆発を起こして周りの爆弾も誘爆。多大な爆発により巨大生物の群れは吹き飛んだ。


「オペ子!巨大生物は全部死んだか?」

『オールクリアよ。』

「巨大生物も次いでに殲滅。晴斗が待ってるぜ!」

「時也…無茶なスピードだね…」







人型は住宅の二人の市民を殺した。


「お父さん…お母さん…嫌…」


少女は両親が殺された所を目の当たりにしてしまった。

人型は少女の方へと顔を向けた。奴等は徐々に彼女に迫る。


「あ…ぁぁ…」


少女は人型を見るなり恐怖に怯えて壁に寄り掛かり態勢を崩してしまう。

人型は少女を見つけて殺すべく近寄ろうとする。


「来ないで…いやぁ…」


逃げたくても彼女は恐怖で動く事ができなかった。


人型は少女に手を出そうとしたその時、心臓辺りを突かれて動かぬ亡骸となった。


「おい、大丈夫か?」


少女を助けたのは晴斗だった。


「ぁぁ…」

「ここは危険だ!逃げよう!」


晴斗は少女を連れてここから逃げる事にした。


「こちらバスター1-3の速水。市民を確保した。誰か応答してくれ!」

『その声…晴斗か…!?』

「その声は…時也か!?」


通信相手は時也だった。


「今何処に居る!?」

『お前今家の中に居るだろ?俺達はその目の前に居る。』


晴斗は住宅のベランダから外を覗き込んだ。

そこにはジープを操縦していた時也も晴斗を覗き込んでいた。


「晴斗、一大事が起こった!」

「何だ!?」


時也の一言を聞いて晴斗は彼に問いて来た。


「エンジンがおかしくなった!」

「どういう事だよ!」

「急いでお前の所に行こうとしたらエンジンが…」

「時也!あんたが無茶な運転なんかするから撤収しようにもできないじゃない!」


ジープでは瑠璃華が時也に対して怒りを抱いき攻め寄っていた。


「おまけに巨大生物がまた出て来ちゃったし…」


晴斗がレーダーを見ると巨大生物の群れが包囲していた。


「本部、こっちにヘリ部隊を連れて来れないか?」

『そっちにレッドカルマ1を差し向けるわ。到着まで持ち堪えて!』





~時也視点~


こうして、俺達はヘリが来るまでこの住宅で籠城する形になった。


「瑠璃華、ジープの機関砲で迫り来る巨大生物を蹴散らしてくれ。」

「じゃあ、私はこいつで遊んでいれば良いんだね?」

「あぁ。俺は反対側で奴等を迎撃する。」


玄関側を瑠璃華に任せて俺は裏庭側で迎撃する事にした。


晴斗は…


「晴斗!お前は少女を介抱してやれ!」

「分かった。」


俺はAS-18二丁で迫って来た巨大生物を撃ち殺した。

さらに右側から噛み付こうとした巨大生物に対して迅速に対処した。そのやり方は肉眼で捉える事が難しい速度でSG-4で攻撃した。


一方玄関側では瑠璃華が機関砲で巨大生物を機銃掃射している。

素早い銃撃を喰らった巨大生物は一瞬で動かなくなり、反動に押されて後方へと押し上げられる。


「ヘリ部隊はまだ?まだなの!?」

『こちらレッドカルマ1。今向かってる!持ち堪えてくれ!』

「こっちは民間人が居るのよ!早くして!」


巨大生物は別方向からジープに接近して噛み付こうとしたが、瑠璃華は反射神経を活かしSG-4で迎撃。巨大生物は頭を撃たれ、さらにショットガンによる強い反動を受けて仰向けになって倒れて行った。


「こいつ等…一体何処から…」


彼女はそのまま機関砲の引き金を引き続けて巨大生物を迎撃した。





俺は日本刀で巨大生物の首を切り落とした。体液が首から下の箇所から放たれて微量の液体が俺の頬に付着した。


「この野郎…まだ来るのか?」

(正直いい加減にしろよ。インベーダー野郎!)





~晴斗視点~


俺はここで助けた少女を介抱していた。

彼女は恐怖で頭を抱え込んで壁に寄り添って縮まっていた。


「大丈夫だ。救助ヘリが来るから落ち着け。」


俺は易しい言葉で彼女を落ち着かせる。だが…、


「怖い…怖い…嫌嫌嫌…嫌ぁ…」


彼女は極度の混乱状態に陥っている。その前に俺は介抱が下手だ。


(何で時也の奴は俺に介抱を任せたんだ?)


さらに辺りからは時也たちが起こした銃声音が響き渡って来る。


「やだ…嫌ぁ…」


ここに居る事が耐えられなくなった彼女は立ち上がって何処かへ逃げようとしたその時だった。



ガシャン…


「…!?」


巨大生物が住宅に入って来た。彼女は突然現れた巨大生物に驚いて床に倒れた。


「不味い!」


彼女が巨大生物に喰われる。俺は急いで彼女の服を掴み後ろへ引っ張った。

巨大生物の噛み付きは空振り刃と刃が交じる音が聞こえた。

俺はハンドガンで巨大生物を攻撃した。銃口から放たれる銃弾は巨大生物の甲殻を撃ち抜いた。

だが、ハンドガンの銃弾は余り尖ってなくて、巨大生物の様な敵には今一つだった。


「喰うなら俺を喰いやがれ!」


俺はハンドガンのマガジンの中身が空になるまで引き金を引き続けた。


引き金を引き続け、弾切れを起こしたが、巨大生物が倒れる気配はまったくない。

俺は反射的にハンドガンを巨大生物に投げつけた。勿論倒れる訳がない。


俺は腰にぶら下げていたナイフを取り出し巨大生物に接近。刺した。

ナイフを握る手からは激痛が走り渡る。無謀な攻撃だった為、運悪くナイフを握った手が奴の顎に接触してしまった。

だが、同時にナイフの刃は巨大生物の口に刺さり、奴の血が流れ出ていた。

不幸中の幸いだったのか、巨大生物を倒す事ができた。


「・・・・・」


少女はこちらを見つめて来た。


「大丈夫だ。今の所大丈夫だ。」


俺は何とか彼女を落ち着かせた。無理でも構わない。彼女を守りたいと言う想いが俺の心に芽生えた。





「晴斗!屋根の上に上がるぞ!ここはもう耐えられない!俺は瑠璃華を呼びに行って来るから彼女を連れて先に屋根の上に上がれ!」


時也は瑠璃華を呼びに玄関へ向かった。俺は彼女を連れて屋根の上に上った。




「もう直ぐ救助ヘリがこっちに来るから。」

「・・・・ぃ」

「え…?」

「本当に…?」

「もう直ぐ来るさ。」


俺は何とか彼女を落ち着かせた。混乱させたくない。





~時也視点~


俺達は屋根の上で救助ヘリを待つことにした。下に駐留してあるジープはSG-4で俺が破壊した。

ジープの爆発で巨大生物が少しでも減れば良いと思っていた。


すると、上空から風が俺達を襲う。上を見上げると救助ヘリの姿があった。


『こちらレッドカルマ1。遅れて済まない。』

『巨大生物がまた接近してるわ。急いで!』


救助ヘリは降下して俺達は救助ヘリに乗り込んだ。


「こちらレッドカルマ1。これより戦域を離脱する。」

『レッドカルマ1。直ちに戦域を離脱して。可能な限りで良いから巨大生物の掃討を頼む。』

「良し。撤退しながら今のうちにできるだけ巨大生物を倒すぞ!」

「ふふ、空から奴等を倒すなんて、上から攻撃される蟲達が見れるわ♪」


撤退しながら俺は機関砲で巨大生物を攻撃した。

反対側の瑠璃華も機関砲で巨大生物を攻撃している。


「このまま行くぞ!」


場所は大通りの上空。俺はC24投擲爆弾を何個か投げ落とした。

起爆用のスイッチを押して爆弾を起爆した。付近に居た巨大生物の群れは吹き飛んだ。


『レーダーに敵影なし。皆、撤退して。』


俺達は本部へ帰還した。





18:34 本部



俺達は無事に本部へ戻って来た。

今日の避難誘導で差し出された友軍部隊の大半が死傷したと聞いた。

勿論民間人の中に犠牲者も出てしまった。


瑠璃華は今頃開発部の兄貴の所で武器の注文をしている頃だろう。

晴斗…あの女の子の所に居るだろう。さっきから心配してたからな。


俺は今、食堂で食事を取っている。食事の集合時間は特にこの本部では規定されておらず、食べたい時に来れば良い。

だから、俺は今食事を取っている。ただ、ここのスイーツは微妙だ。俺の行き付けスイーツ店のスイーツの方が美味し過ぎるな。


…と、俺が感想に満ち溢れていると一人の女性がこちらに近づいて来た。


「今日はお疲れさん。時也君。」


俺をこの呼び方で誰か分かった。


「初香さん。貴女もここで食事ですか?」

「そう。私もここで食事よ。」


彼女は微笑んだ。この人の名前は西織初香(ニシオリハツカ)。この本部のオペレーター(通称オペ子)。

この人は無線で俺達をサポートする重要な役割をしてくれる人だ。


この人は俺の隣に座った。


「正司の野郎は一体なにやってるんだ?急に呼び出されて…」

「今も会議中よ。総司令部の姿をしたホログラム相手にね?」

「つまり正司は奴等への対策で召集されて、誰も居ない会議室で話し合いをしてるのか?」

「まぁ…そんな感じかしら?」


俺が言う正司って奴は年が離れた俺の兄貴だ。因みに初香さんは正司の幼馴染だ。


「初香さん。俺達、この後どうなるんすか?」

「そうね。各地では見た事もない飛行物体が発見されて、ワシントンでは敵の砲撃によって壊滅状態に追い込まれたからね。」

「やはり、戦争になるって事ですね?」

「これはもう避けられなくなるわね。」

「まぁ、いざそう言う事になった場合は俺が片付けてやる。」

「ふふ、期待してるわ。」





彼は立ち上がり、食器を厨房へ返しその場を立ち去った。


彼の名は東城時也(トウジョウトキヤ)。

彼に秘められた才能が、後にインベーダーを脅かし地球を平和に導く人材に恐らくなるだろう。





to be countinued



次回 甲殻虫進撃 謎の援軍現れ、猫さんが葬られる