大瑠璃、小瑠璃、瑠璃鶲に代表される瑠璃色の美しい小鳥は多くの人に好まれる傾向にある。

そこで瑠璃色御三家を選んでみようと思い立った。

 

明白な瑠璃色なら、日本固有種の瑠璃懸巣がいるが、これは沖縄でしか見られない。

声も素晴らしい磯鵯は瑠璃色とは言い難い。

尾長の尾羽も青いけれど、瑠璃色と言うには少し無理がありそうだ。

問題は翡翠だが、字の通り翡翠色だとすると瑠璃色とは違和感が生じる。

具体的にはもう少し緑色っぽいのを翡翠色と言う。

となると結局のところ大瑠璃、小瑠璃、瑠璃鶲を選ぶしか無さそうだ。

誰が選んでもこの3種類に落ち着くだろうな。

 

何も雀目、鶲科の鳥であり

大瑠璃はオオルリ属オオルリ種

小瑠璃はノゴマ属コルリ種

瑠璃鶲はルリビタキ属ルリビタキ種である。

 

小学3年生の5月、初めて飼った和鳥(日本に住む野鳥)が大瑠璃だった。

それ迄にも十姉妹、文鳥、鸚哥は飼育した事があるけれど、和鳥は飼い方が難しいので躊躇っていたところ近所の小父さんが世話して呉れて飼うことになった。

今にして思えば、日本へ渡って来て直ぐ位に捕獲された個体だろう。

大瑠璃が他の2種と大きく異なるのは脚であり、兎に角細く短く華奢だ。

枝に止まった姿勢はかなり立ち気味で、体は細長く感じられるのが遠くから見分ける時の特徴になろう。止まっている時には脚の存在が目立たないのと、近寄らないと判らないが、嘴の先端が鉤状になっている。

直立に近い姿勢で止まる大瑠璃。

小瑠璃と違って、喉から胸へ掛けてが黒い。

岩の上に止まる大瑠璃。

地面には殆ど降りないが、渓流の岩の上に止まっているのは良く見掛ける。

溪の瀬音をバックに聴く囀りは何とも言えず清々しく、稍テンポの早い鷦鷯とは違った風情がある。

瑠璃色の美しい背面。

これは渡って来た当初で、これから栄養を付けてパートナーを見付け営巣、産卵、孵化、育雛、巣立ちと大変な仕事が待っている。

直立に近い姿勢で止まる大瑠璃。

胸部から腹部の羽毛が少し荒れているのは、子育て中だろう。

大瑠璃の若鳥。

「半成り」と呼ばれる大瑠璃の若鳥。

若くて元気な半成りは鳥飼いに喜ばれる。

 

大瑠璃を飼えば、当然小瑠璃も飼いたくなるものである。

しかし鳥飼の先輩達から、小瑠璃は「コロリ」とも言って兎に角夏の暑さに弱いから止めておけと言われていたので飼わなかった。

疾走する小瑠璃。

小瑠璃はノゴマ属だけあって太く長い頑丈な脚で良く走り、姿勢は水平に近い事が多い。

左を向いた小瑠璃。

喉から下腹部迄白い。

細かい事を言えば額段(嘴と額の境目)に明白な段差が無く、なだらかである。

黒い舌が見える小瑠璃。

舌の色が黒く、鳴き声や生息場所は駒鳥に近いが、尉鶲と瑠璃鶲の関係みたいに駒鳥に追い払われる傾向にある。

片脚を上げた小瑠璃。

丈夫な脚の所為でも無かろうが、大瑠璃や瑠璃鶲の様にジッとしている事が少ない様に感じる。

3種類の中では最も見られる機会が少なそうだ。

 

結構色々な和鳥を飼ったが、巡り合わせが悪かったのか瑠璃鶲も飼った事が無い。

右を向いて尾羽を振る瑠璃鶲。

脚は小瑠璃に近く、姿勢は大瑠璃と小瑠璃の中間位で、尉鶲の様に尾羽を上下に振るが頭はお辞儀しない。

喉から下腹部迄白いが、大瑠璃や小瑠璃と違って脇腹が橙色である。

雄も1歳半位迄は雌と区別が付かない色合いで、俗に「雌タイプ」と呼ばれる。

その後も頭頂部〜背部にはバフ色が残り、本当に美しくなるのは3歳半位からである。

正面を向いた瑠璃鶲。

大瑠璃も小瑠璃も夏鳥だが、瑠璃鶲は日本で繁殖する漂鳥なので中部地方以北の亜高山帯へ行けば囀りを聴く事が出来る。

花木に止まる瑠璃鶲。

山雀や菊戴程ではないが、割と近く迄は許容して呉れるし結構好奇心が強そうでもある。

黄紅葉を背にした瑠璃鶲。

毎年紅葉シーズンに来て、我が家の庭に居付いていたが2024年4月以降は来ても、単に立ち寄るだけで居付いては呉ない。

単純に来る数が減っているだけなのだろうが、仲々黄紅葉の色良い時期には撮れない。

左を向いた瑠璃鶲の大写し。

これでレンズフードの先端から85cm位で、手を伸ばせば届きそうな距離だ。

肖像写真として気を付けている事は、瞳孔に確りとその鳥が見ている景色が映っている事である。

彼の目には、空と私が入っているブラインドがハッキリ写っている。

jpgの画像は往々にして瞳孔が黒く潰れるので殆ど役に立たない。

 

それは兎も角、今はもう重い機材を担いで撮りたい野鳥を追い求めて行くのは無理なので、我が家の庭で待つ事しか出来ない。