【U-NEXT】首 ☆☆☆☆

北野武監督によるバイオレンスな時代劇、U-NEXTで(たぶん独占)有料配信開始!

 

 織田信長が全盛の時代、信長(加瀬亮)の傲慢な態度に周囲の武将は辟易しつつも忠誠を誓っていた。

 そんな時、逃亡した荒木村重(遠藤憲一)を追う任を明智光秀(西島秀俊)命じられたことから武将たちの間で駆け引きや策略が錯綜し始める。

 

 全然日本史に興味がなくても40年以上映画を見ているとさすがにこのあたり、信長の本能寺の変前後、に関しての流れや有名な武将の名前はなんとなくわかっていくもの。

 特に信長は何度も映像かされすぎて、ついこの間木村拓哉の信長見たばかりなのにまた信長かい!と思ってしまいます。

 

 今回は三英傑、織田信長、豊臣(羽柴)秀吉、徳川家康に、信長を討った明智光秀やら千利休やらを絡めた時代劇。

 「首」のタイトル通り、ポンポンと景気よく首が飛び、ビートたけし演じる羽柴秀吉が予告編の印象とはちょっと違ってコミカルで小物な感じがするキャラクターだったりもし、思ったよりもユーモア多め。

 

 ただしじゃあこれを海外で公開できるかっていうと、やはり日本人ならある程度知っている史実や、登場人物の人となり、ユーモアや価値観が、海外の人にはピンとこないんじゃないかなぁと思います。というのもオープニングの際の”北野ブルー”使いや、エンドクレジットに付けられた英語表記なども含めて、あわよくば海外公開も視野に入れているんじゃないかなぁと思ったわけですが、前述したとおりこの映画は極めてドメスティックなもの、日本人のための娯楽時代劇なんじゃないかなぁと思います。

 

 ともあれ、

 これだけ込み入った話を手際よく展開し(原作も北野武だし)、シリアスになりすぎずに軽く描かれているのはよかったです。お正月映画としてもいい感じですね。ただファミリー向け、デート向けかっていうと微妙ですが。