【amazonprime】winny ☆☆☆☆

ファイル共有ソフト「winny」の開発者が著作権侵害の容疑で逮捕、訴追された実際にあった事件の映画化作品がアマプラに登場!

 

 2002年、かねてから社会問題となっていたファイル共有ソフト「winny」を開発していた金子勇が逮捕、起訴された。

 サイバー犯罪に詳しい弁護士の壇が金子を弁護するため弁護団を組織する。

 

 当時ネットで楽しんでいた人で知らない人はいないであろう「winny事件」を映画化。

 思えばこういう実際の事件を元にした映画って日本では積極的にしないという印象がありますね。前にあったこの手の映画って「Fukushima50」とか小惑星探査機「HAYABUSA」の映画とかしか思いつかない。本作もそうですがおそらく具体的な被害者がいるような事件の映画化は難しいんだろうなぁ。

 

 事件から20年が経った2023年、この事件の情勢も「金子勇の逮捕は日本にとって損失であった」と変わりつつある中での映画化。当時実際多くの映画や音楽などのファイルが違法に共有されていたのは確かだし、実際に損害を被った会社からすれば鎮静化してほっとしたんでしょうが、このことで日本はIT業界でほとんど爪痕を残せなかったという戦犯的な扱いとなっています。

 

 いま若い人がこの映画にどれだけ面白味を感じるのかは疑問ですが(地味だし)、あんまりウェットにならないようにしているのはよかった。

 ただ同時に描かれていた愛媛県警の裏金事件(winnyによって証拠が流出した)の結末が尻切れトンボみたいになっているのがちょっと残念。本筋とは関係ないけど吉岡秀隆がどうなったかとかくらいは知りたかった。