【Amazonprime】1秒先の彼 ☆☆☆

【U-NEXT】1行先の彼女 ☆☆☆

2020年公開の台湾映画「1秒先の彼女」と2023年の日本版リメイク作。

日本版は岡田将生、清原果耶共演

 

郵便局員のハジメは、子供の頃から何をするにも1秒早い性格で、いつも相手から告白されますがフラれてしまいます。ある日、路上ミュージシャンの桜子に恋に落ち、花火大会デートの約束を取り付けますが、目覚めるとなぜか翌日でした。失われた1日の秘密を握るのは、毎日郵便局を訪れる、ハジメとは正反対の1秒遅いレイカでした。

 

 本作は主人公のハジメが失われた1日の謎を探る前半パートと、ハジメに陰ながら思いを寄せるレイカによる後半の補完パートにより構成されている。

 ただ宮藤官九郎脚本のせいなのか、後半の辻褄やラストの演出についてなんだかピンとこない印象があり、もちろん旬の俳優である岡田将生と清原果耶を見ているだけでもいいんですが、じゃっかんピント外れの感がありました。

 一方リメイク元、台湾版ですが主人公は女性が主人公。これは日本版にアレンジするにあたり「ある女性を密かに一途に思い続ける男」ってのがストーカーぽくて(映画の男も陰キャっぽいしなおさら)そのままではウケが悪いと思われたので日本版ではその役は女性ってのは理解できます。この役を演じるのが『勢い余ってエキセントリックな女』役を演じたら随一の女優・清原果耶ならまぁ微笑ましく受け入れられるってわけです。

 

 キャスティング的にはこれでいいと思うんですが、肝心の「失われた1日」の理由がこれってこの理由であってるんだっけ?といまいち納得できない感じでした。「1日が消失した主人公」「その1日に何があったか知っているヒロイン」はわかるんですが周りの人も”1日が消失している”はずなのに主人公以外は全員「その1日を普通に過ごしていた」ことになっているのっておかしくない?と思うんですがどうなんでしょうか。

 

 またラストについても台湾版ではちゃんと二人が”出逢う”というオチがついているんですが、本作では特にレイカの方が感情が見えない演技になっていてどういう終わり方をしたのかわかりずらかったように思います。あと個人的には普通にある写真が相合傘になっているってのを台湾版を見て初めて気づいた次第。

 

 ということで、

 日本版の方はもちろん日本人向けになっていているんですが、ストーリーや演出としてはやはり元の台湾版の方がしっかり作られているように思いました。なのでどちらも観られるのであればU-NEXTの台湾版を先に見てからアマプラの日本版を観るとよりストーリーの理解度が深まるかなって思います。