アメリカのR&BのスターであるR・ケリー。

 彼が長期に渡り10代の女の子に手を出し、後に”セックス・カルト”と呼ばれるような構造を作っていたことを暴露したドキュメンタリー。全6話×1時間。ちなみに英語版のウィキペディアによれば第2シーズンも配信されたらしいですが日本ではまだ見られません。

 

 R・ケリーがスターである自身の人気と権力を利用して幼い女の子を誘いこみ、巧みに洗脳し性奴隷とも呼ばれるような環境に置いていた、という衝撃的な話で、そもそもR・ケリーの歌が性的なものも多かったと思うんですが、はるかに不健全で違法なものを密かに行っていたというもの。

 彼の被害者の女性やその両親、関係者、またR・ケリーの元妻などのインタビューなどから構成され、はじめはスター擁護の流れだったのが、次第に実態が明らかになるにつれ世間の流れが反R・ケリーになっていくというストーリーになっています。

 またタイムリーというか先日裁判で陪審員が9件の容疑についてすべて有罪という評決が下ったらしい(量刑の判決は来年5月。最悪終身刑の可能性もあるとか)。

 

 ということで一貫して容疑を否定しているR・ケリーなんですが、ドキュメンタリーを見る限りかなり悪質。もう権力があってなんでも叶えてくれるような環境にあったら誰も止められないんでしょうね。

 とはいえ、嫌悪感をあらわにしたところで日本だってコンビニで売っているマンガ雑誌の表紙にあたりまえに10代くらいのアイドルの水着写真が並んでいるくらいなんだからある意味人のことは言えないとも言えます。

 

 ともあれ、

 ある人には直視したくないシーンも多々あるドキュメンタリーなので観る人を選びますが個人的にはかなり興味深い作品でした。第2シーズンもぜひ見たい。