2009年。アメリカ。"Gentlemen Broncos".
ジャレッド・ヘス監督・脚本・製作総指揮。
マイケル・アンガラノ主演。この名前には聞き覚えがあった。『ドラゴン・キングダム』(マイケル・アンガラノのびっくり顔以外はまったく記憶が失われている)の主人公の少年だった。
それ以前に、ラース・フォン・トリアー脚本の『ディア・ウェンディ』でも妙に記憶に残る少年を演じていた。他に『ロード・オブ・ドッグタウン』、『たとえば願いが叶うなら』での主演など、マイナー映画好きにはなじみのある顔の俳優だった。
以前に元横綱武蔵丸の顔がアメリカ人にとっては、とても恐怖感を感じる顔だという話を聞いて意外に感じたことがあった。似たような事例に、『男はつらいよ』シリーズが海外ではまったく受けない理由として、渥美清の顔がアメリカ人やヨーロッパ人にとっては「何を考えているのかわからない恐ろしい顔」、具体的にはチャイニーズ・マフィアなどを連想させる恐ろしい顔だからだという話も聞いたことがあった。
たとえばソン・ガンホ主演で『男はつらいよ』シリーズをリメイクすれば、西洋でも受け入れやすい映画になるのかもしれない。
人種によって顔の印象が異なる話や具体的な例はよく見聞きするが、人種を問わず、万国共通の「間抜けづら」というものがあるとすれば、マイケル・アンガラノがそれに最も適した具体例のひとつかもしれない。
このとんでもないタイトルをつけられたジャレッド・ヘス監督の新作は、見終わってみれば、何となく妥当なタイトルかもしれない、という気もする。
『バス男』(これは『電車男』が誰も記憶にない過去のものに成り果てた今こそ、オリジナルの『ナポレオン・ダイナマイト』に改題するべきだろう。)で大きな感動を経験したものの、その後の『ナチョ・リブレ 覆面の神様』にちょっとがっかりさせられた経験から、あまり期待はできなかったが、
ついに『ナポレオン・ダイナマイト』を超えるコメディ映画の怪作がまた誕生したことを告げる傑作だった。
IMDb
吉本興業が映画製作に意欲的になったために、お笑い芸人が映画を作る機会が多くなったが、それほど多くを見たわけではないものの、かなりがっかりさせられることの連続で、もはや積極的に見に行く気力は消えた。
ステージやテレビでの芸と連続性があり、作家的だった作品といえば、松本人志、板尾創路、お笑い芸人ではないもののユースケ・サンタマリアの作品などごく少数で、しかもいずれも失敗作だとしか言いようがない出来でしかなかった。
特に松本人志などは目指すところに違いはあるが、この映画のような感触の映画を作ろうとしたかったのかもしれない、という気がする。
日本でこれくらいのレベルのコメディ映画が作られる日は果たして訪れることは可能なのか。不可能ではない、とは思われるだけに、期待は持っていたい。
SF作家志望の少年ベンジャミン(マイケル・アンガラノ)のあこがれだったSFの巨匠シュバリエ(ジェマイン・クレメント)は、実はスランプ中で何も書けないナルシストと化していた。
シュバリエは作家セミナーに参加したベンジャミンの書いたエロSFを盗作して自分の名前で出版し、大ベストセラー作家に返り咲く。
そのことを知ったベンジャミンは、シュバリエへの復讐を誓うのだった。
『アイアンマン2』や、『月に囚われた男』など最近調子のいいサム・ロックウェルがベンジャミンの創作上の人物ブロンコとして、大活躍を見せるSF超大作映画が劇中劇として描かれる。(かなりの問題作で失笑が思わずわき起こる。)
ジャレッド・ヘス監督・脚本・製作総指揮。
マイケル・アンガラノ主演。この名前には聞き覚えがあった。『ドラゴン・キングダム』(マイケル・アンガラノのびっくり顔以外はまったく記憶が失われている)の主人公の少年だった。
それ以前に、ラース・フォン・トリアー脚本の『ディア・ウェンディ』でも妙に記憶に残る少年を演じていた。他に『ロード・オブ・ドッグタウン』、『たとえば願いが叶うなら』での主演など、マイナー映画好きにはなじみのある顔の俳優だった。
以前に元横綱武蔵丸の顔がアメリカ人にとっては、とても恐怖感を感じる顔だという話を聞いて意外に感じたことがあった。似たような事例に、『男はつらいよ』シリーズが海外ではまったく受けない理由として、渥美清の顔がアメリカ人やヨーロッパ人にとっては「何を考えているのかわからない恐ろしい顔」、具体的にはチャイニーズ・マフィアなどを連想させる恐ろしい顔だからだという話も聞いたことがあった。
たとえばソン・ガンホ主演で『男はつらいよ』シリーズをリメイクすれば、西洋でも受け入れやすい映画になるのかもしれない。
人種によって顔の印象が異なる話や具体的な例はよく見聞きするが、人種を問わず、万国共通の「間抜けづら」というものがあるとすれば、マイケル・アンガラノがそれに最も適した具体例のひとつかもしれない。
このとんでもないタイトルをつけられたジャレッド・ヘス監督の新作は、見終わってみれば、何となく妥当なタイトルかもしれない、という気もする。
『バス男』(これは『電車男』が誰も記憶にない過去のものに成り果てた今こそ、オリジナルの『ナポレオン・ダイナマイト』に改題するべきだろう。)で大きな感動を経験したものの、その後の『ナチョ・リブレ 覆面の神様』にちょっとがっかりさせられた経験から、あまり期待はできなかったが、
ついに『ナポレオン・ダイナマイト』を超えるコメディ映画の怪作がまた誕生したことを告げる傑作だった。
IMDb
吉本興業が映画製作に意欲的になったために、お笑い芸人が映画を作る機会が多くなったが、それほど多くを見たわけではないものの、かなりがっかりさせられることの連続で、もはや積極的に見に行く気力は消えた。
ステージやテレビでの芸と連続性があり、作家的だった作品といえば、松本人志、板尾創路、お笑い芸人ではないもののユースケ・サンタマリアの作品などごく少数で、しかもいずれも失敗作だとしか言いようがない出来でしかなかった。
特に松本人志などは目指すところに違いはあるが、この映画のような感触の映画を作ろうとしたかったのかもしれない、という気がする。
日本でこれくらいのレベルのコメディ映画が作られる日は果たして訪れることは可能なのか。不可能ではない、とは思われるだけに、期待は持っていたい。
SF作家志望の少年ベンジャミン(マイケル・アンガラノ)のあこがれだったSFの巨匠シュバリエ(ジェマイン・クレメント)は、実はスランプ中で何も書けないナルシストと化していた。
シュバリエは作家セミナーに参加したベンジャミンの書いたエロSFを盗作して自分の名前で出版し、大ベストセラー作家に返り咲く。
そのことを知ったベンジャミンは、シュバリエへの復讐を誓うのだった。
『アイアンマン2』や、『月に囚われた男』など最近調子のいいサム・ロックウェルがベンジャミンの創作上の人物ブロンコとして、大活躍を見せるSF超大作映画が劇中劇として描かれる。(かなりの問題作で失笑が思わずわき起こる。)
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