2007年。フランス/スイス。"FRONTIER(S)".
ザヴィエ・ジャン監督・脚本。
フランス製の血まみれホラー映画。
最近はハリウッド製よりも面白い作品が増えたような印象があるヨーロッパのホラー映画だが、
この作品も、低予算の割には工夫されて画面がしょぼく見えないところは良かったが、演出に気取ったところがあって、だんだんつまらなく感じてくるところが、『屋敷女』 などとも共通している。
明らかに『悪魔のいけにえ』 に大きな影響を受けているが、『デビルズ・リジェクト』 のロブ・ゾンビや、『ホステル』 のイーライ・ロスを意識したようなところもあって、ちょっと期待させられる前半から徐々に失速していったような印象があった。
政治的な背景を題材にした物語で、ユーモアのセンスがほとんど感じられないところが物足りなく感じた理由だろうと思った。
大統領選の決選投票で極右勢力が最終候補に残ったことで、学生を中心にしたデモ隊と警官隊との衝突が激しくなり、パリは火と煙に包まれ、戦争状態になっている。
移民の子である5人の若者たちがオランダへ向けて国外脱出することにするが、1人は警官に撃たれて死亡する。
残った4人は国境付近のモーテルで待ち合わせすることにしたが、そのモーテルは元ナチスらしい老人を長とする殺人鬼一家だった、という物語。
殺人鬼一家の家族のキャラクターにはちょっと面白いところがあったが、主役の4人が女性以外はあまり区別がつかない描き方だった。血の量はサービス過剰気味にかなり多かったが、グロい描写は控え目で、R-18指定ながら、比較的上品なスプラッター・スリラー作品。
IMDb 公式サイト(日本)
ヒロインのヤスミン(カリーナ・テスタ)はどこかで見かけたような気がしたが、スペインを中心に活動しているらしく過去の出演作品で日本で公開されたものはなかった。
妊婦という設定だったためか、逃げ足が遅くて、動きがにぶいのが、ちょっとイライラさせられ、緊迫感を高める効果はあったように見えた。やや演技過剰気味。
男たちは殺人鬼一家の手でひとりずつ残酷な死を遂げてゆく。演出がいまいちなせいか、怖さはほとんど感じられなかった。
『ホステル』っぽい色調で、雰囲気はあったが、キャラクターはいまひとつはっきりしない。
宿屋の主人のゲッツ(サミュエル・ル・ビアン)も残酷さ以外の感情表現はなかったので、印象は薄い。
一家の長で元ナチスという設定のフォン・ガイスラー(ジャン=ピエール・ジョリス)。演説の場面は異常性が感じられて面白かったが、その後は大したアクションもなく退場してしまった。
ジルベルト(エステル・ルフェビュール)のキャラクターは『デビルズ・リジェクト』でのシェリ・ムーン・ゾンビを参考にしたような、ビッチで人間性のかけらもない設定で、マシンガンを乱射するシーンは面白かった。
間抜けな死に方をしたファリッド(シェムズ・ダマニ)だったが、なぜかデジタル・ムービー・カメラを持っていて、ときどきカメラでの主観映像に切り替わる。単なる思いつきらしく、あまり効果的ではなかった。
死体が大量につるされた倉庫の描写などはヨーロッパっぽい。かすかにアウシュビッツの記憶が感じられる。
もう少しで傑作になりそうな映画だったが、そこそこに面白さはあった。
ザヴィエ・ジャン監督・脚本。
フランス製の血まみれホラー映画。
最近はハリウッド製よりも面白い作品が増えたような印象があるヨーロッパのホラー映画だが、
この作品も、低予算の割には工夫されて画面がしょぼく見えないところは良かったが、演出に気取ったところがあって、だんだんつまらなく感じてくるところが、『屋敷女』 などとも共通している。
明らかに『悪魔のいけにえ』 に大きな影響を受けているが、『デビルズ・リジェクト』 のロブ・ゾンビや、『ホステル』 のイーライ・ロスを意識したようなところもあって、ちょっと期待させられる前半から徐々に失速していったような印象があった。
政治的な背景を題材にした物語で、ユーモアのセンスがほとんど感じられないところが物足りなく感じた理由だろうと思った。
大統領選の決選投票で極右勢力が最終候補に残ったことで、学生を中心にしたデモ隊と警官隊との衝突が激しくなり、パリは火と煙に包まれ、戦争状態になっている。
移民の子である5人の若者たちがオランダへ向けて国外脱出することにするが、1人は警官に撃たれて死亡する。
残った4人は国境付近のモーテルで待ち合わせすることにしたが、そのモーテルは元ナチスらしい老人を長とする殺人鬼一家だった、という物語。
殺人鬼一家の家族のキャラクターにはちょっと面白いところがあったが、主役の4人が女性以外はあまり区別がつかない描き方だった。血の量はサービス過剰気味にかなり多かったが、グロい描写は控え目で、R-18指定ながら、比較的上品なスプラッター・スリラー作品。
IMDb 公式サイト(日本)
ヒロインのヤスミン(カリーナ・テスタ)はどこかで見かけたような気がしたが、スペインを中心に活動しているらしく過去の出演作品で日本で公開されたものはなかった。
妊婦という設定だったためか、逃げ足が遅くて、動きがにぶいのが、ちょっとイライラさせられ、緊迫感を高める効果はあったように見えた。やや演技過剰気味。
男たちは殺人鬼一家の手でひとりずつ残酷な死を遂げてゆく。演出がいまいちなせいか、怖さはほとんど感じられなかった。
『ホステル』っぽい色調で、雰囲気はあったが、キャラクターはいまひとつはっきりしない。
宿屋の主人のゲッツ(サミュエル・ル・ビアン)も残酷さ以外の感情表現はなかったので、印象は薄い。
一家の長で元ナチスという設定のフォン・ガイスラー(ジャン=ピエール・ジョリス)。演説の場面は異常性が感じられて面白かったが、その後は大したアクションもなく退場してしまった。
ジルベルト(エステル・ルフェビュール)のキャラクターは『デビルズ・リジェクト』でのシェリ・ムーン・ゾンビを参考にしたような、ビッチで人間性のかけらもない設定で、マシンガンを乱射するシーンは面白かった。
間抜けな死に方をしたファリッド(シェムズ・ダマニ)だったが、なぜかデジタル・ムービー・カメラを持っていて、ときどきカメラでの主観映像に切り替わる。単なる思いつきらしく、あまり効果的ではなかった。
死体が大量につるされた倉庫の描写などはヨーロッパっぽい。かすかにアウシュビッツの記憶が感じられる。
もう少しで傑作になりそうな映画だったが、そこそこに面白さはあった。
- フロンティア [DVD]/カリーナ・テスタ,サミュエル・ル・ビアン,オレリアン・ウィイク
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