2008年。アメリカ。"27 DRESSES".
アン・フレッチャー監督。
 視聴率ナンバーワン女優、キャサリン・ハイグル主演なので劇場公開された、と思われる、あっさりとした軽めのラブコメ映画。
 ジェームズ・マースデン、エドワード・バーンズなど共演者にも面白い俳優が集められている。
 普通ならDVDスルーでちょうど良い程度の作品だったが、(DVDスルーのラブコメの中には、これより面白い作品は少なくはない)、つまらないヒューマンドラマ系の映画をわざわざ劇場で料金を取って公開するよりは、見て損はしないこういう映画を優先した方が良いような気もする。

 登場人物が出そろった時点で、その後のストーリー展開が最後まで予想できてしまう、つまらない映画だと言う人々の方が多数派かも知れないが、1度でもシットコムや、この類の作品にはまった経験がある人にとっては、素晴らしい豊かな時間を過ごすことの出来る、一種の伝統芸能のようなもので、
 ストーリーはもはやどうでも良く、人物の配置や、設定、気の利いたせりふなどから、それぞれの俳優の持ち味を楽しむことが喜びとなる。
 しかし、この作品については、それほど気の利いた部分も見当たらず、かなり平凡な出来だった。キャサリン・ハイグルとジェームズ・マースデン、モデル出身のマリン・アッカーマンなどが好演していたので、退屈はしなかった。

 友人の結婚式の花嫁付添い人として結婚式を成功させることに夢中になってきた女性が、あるとき長年ひそかに想いを寄せていた上司が実の妹と結婚することになって、初めて自分自身のことを見つめなおし始める物語。
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 地味だが嫌味のない顔立ちで、好感度の高いキャサリン・ハイグルが、主人公ジェーンを演じる。『グレイズ・アナトミー』はシーズン1までしか見ておらず、ほったらかし状態なので、いずれ続きを見ようとは思った。
 何をやっても、見ていて安心感があるのは、演技が平坦で安定しているからだろう。
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 ジェーンが27回も花嫁付添い人をしていて、そのときに着たドレスを大切に保管していることを知った新聞記者のケビン(J・マースデン)は、面白い記事が書けると思ってジェーンに接近する。
 その後のドタバタした展開は予想どおりだが、二人が酔っ払って歌いながら踊る場面で、ラジオで聴いたことはあったが誰が歌っているのか知らなかった曲のタイトルがわかったので良かった。
 エルトン・ジョンの『ベニーとジェッツ(やつらの演奏は最高)』という曲だった。
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 あこがれの上司ジョージ(E・バーンズ)を、わがままでビッチな妹テス(M・アッカーマン)に奪われたジェーンは、いろいろストレスが爆発して、婚約パーティーのスライドショーで妹の本性を暴露してしまう。
 マリン・アッカーマンは、パリス・ヒルトンを知的にしたような感じで面白かった。
 最後には姉妹の感動的(というほどではない)和解の場面が用意されていた。
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 互いに反発し合っていたケビンとジェーンとの関係は果たしてどうなるのか、あこがれの上司ジョージとの関係はどういった展開を見せるのか、けんかしてしまった妹テスとの今後はどうなるのか、どうでも良かったが、そこそこに面白かった。
 姉妹の父親のせりふにけっこう笑わせるところがあった。
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