2008年。日活。
古厩智之監督・脚本。坂田信弘・中原裕原作。
青山真治監督の『Helpless』の助監督を経て、雑で傑作とは言えないものの、何か捨てがたい魅力があった『さよならみどりちゃん』 の演出担当だった古厩智之監督の新作だというので、多少の期待を持って見に行ったら、
かなり面白い作品になっていた。感銘を受けるというほどではなかったが。
長崎県の小さな島の高校駅伝部を舞台にしたスポーツがメインの青春ドラマ。
上映時間のほとんどが走るシーンばかりなのもすがすがしくて良かった。練習メニューや、大会の試合経過など具体的に描かれていて、特にクライマックスの長崎県高校駅伝大会の場面は、相当の盛り上がりを見せてはいたが、
原作を知らないので、勝手に思ったことは、
もっと細かく具体的な練習メニューと、大会の場面だけで、走っていたり身体を動かしている場面だけをつなげてハードコアに構成されていたら、正真正銘の「駅伝映画」として、もっと素晴らしい青春映画になっていたような気がした。
主演の三浦春馬と上野樹里とのエピソードが原作では重要な位置を占めていたのかも知れない。
しかし、この映画に関しては、上野樹里はどうでもいい存在で、特に後半のクライマックス場面では、いてもいなくても良い位置にまでしりぞけられているのは、監督の賢明な判断だろうと思った。
壱岐俊介(三浦春馬)と奈緒子(上野樹里)との、互いに複雑な想いを抱いている関係が物語の重要な要素になってはいたものの、おそらく脚本も担当した監督が、このエピソードはわざわざ回収してやる値打ちはなく、ほったらかしにしてかまわない、と考えたのか、
あるいは続編がすでに予定されているのか、俊介と奈緒子とのエピソードには何の感動もなかった。わざと、そういう演出になっているようにも見える。
その代わりに、駅伝部員ひとりひとりの個性が浮き彫りにされて、駅伝大会の場面にはコーチ役の笑福亭鶴瓶とともに、大きな感動が待っていた。
公式サイト
『恋空』 の金髪ヤンキー、三浦春馬がここでは180度転換した健全で明るい将来有望な駅伝部員を演じているのが新鮮だった。こっちの方が地に近いのかも知れない。ある程度は走り込みの特訓をしたらしい様子もあって、エキストラの長崎県内の高校駅伝部員たちと併走する場面でも、特に違和感はなかった。
ライバル諫早学院の黒田晋(綾野剛)も、速そうなキャラクターで終盤を盛り上げる。
長崎県が舞台という割には関西弁、標準語、長崎弁などがごっちゃになっていて、特に地域性には注意を払っているようには見えなかった。
高校駅伝というスポーツの特殊さによって青春物語が形作られているところが素晴らしかった。
年を重ねるごとにかわいさが消え去っているような印象がある上野樹里。『ジョゼと虎と魚たち』のときの鮮烈なイメージはもはやどこにも見当たらなくなってしまった。ような気がする。
『16 [jyu-roku] 』 の柄本時生を筆頭に、部員たちのキャラクターが少しずつ見えてくる描き方は良かった。
マネージャー役の佐津川愛美の方が出番はわずかだったが、上野樹里よりも印象深い。
古厩智之監督・脚本。坂田信弘・中原裕原作。
青山真治監督の『Helpless』の助監督を経て、雑で傑作とは言えないものの、何か捨てがたい魅力があった『さよならみどりちゃん』 の演出担当だった古厩智之監督の新作だというので、多少の期待を持って見に行ったら、
かなり面白い作品になっていた。感銘を受けるというほどではなかったが。
長崎県の小さな島の高校駅伝部を舞台にしたスポーツがメインの青春ドラマ。
上映時間のほとんどが走るシーンばかりなのもすがすがしくて良かった。練習メニューや、大会の試合経過など具体的に描かれていて、特にクライマックスの長崎県高校駅伝大会の場面は、相当の盛り上がりを見せてはいたが、
原作を知らないので、勝手に思ったことは、
もっと細かく具体的な練習メニューと、大会の場面だけで、走っていたり身体を動かしている場面だけをつなげてハードコアに構成されていたら、正真正銘の「駅伝映画」として、もっと素晴らしい青春映画になっていたような気がした。
主演の三浦春馬と上野樹里とのエピソードが原作では重要な位置を占めていたのかも知れない。
しかし、この映画に関しては、上野樹里はどうでもいい存在で、特に後半のクライマックス場面では、いてもいなくても良い位置にまでしりぞけられているのは、監督の賢明な判断だろうと思った。
壱岐俊介(三浦春馬)と奈緒子(上野樹里)との、互いに複雑な想いを抱いている関係が物語の重要な要素になってはいたものの、おそらく脚本も担当した監督が、このエピソードはわざわざ回収してやる値打ちはなく、ほったらかしにしてかまわない、と考えたのか、
あるいは続編がすでに予定されているのか、俊介と奈緒子とのエピソードには何の感動もなかった。わざと、そういう演出になっているようにも見える。
その代わりに、駅伝部員ひとりひとりの個性が浮き彫りにされて、駅伝大会の場面にはコーチ役の笑福亭鶴瓶とともに、大きな感動が待っていた。
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『恋空』 の金髪ヤンキー、三浦春馬がここでは180度転換した健全で明るい将来有望な駅伝部員を演じているのが新鮮だった。こっちの方が地に近いのかも知れない。ある程度は走り込みの特訓をしたらしい様子もあって、エキストラの長崎県内の高校駅伝部員たちと併走する場面でも、特に違和感はなかった。
ライバル諫早学院の黒田晋(綾野剛)も、速そうなキャラクターで終盤を盛り上げる。
長崎県が舞台という割には関西弁、標準語、長崎弁などがごっちゃになっていて、特に地域性には注意を払っているようには見えなかった。
高校駅伝というスポーツの特殊さによって青春物語が形作られているところが素晴らしかった。
年を重ねるごとにかわいさが消え去っているような印象がある上野樹里。『ジョゼと虎と魚たち』のときの鮮烈なイメージはもはやどこにも見当たらなくなってしまった。ような気がする。
『16 [jyu-roku] 』 の柄本時生を筆頭に、部員たちのキャラクターが少しずつ見えてくる描き方は良かった。
マネージャー役の佐津川愛美の方が出番はわずかだったが、上野樹里よりも印象深い。
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