★　『００７/ カジノ・ロワイヤル』　（１９６７年）

１９６７年、　"CASINO ROYALE".
ジョン・ヒューストン、その他にケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲストという計５名の監督がクレジットされている。
　ジョン・ヒューストン以外は聞いたことのない名前ばかりだが、それなりにＢ級映画での実績はあるらしい。
　全くジョン・ヒューストン監督作品らしくない映画で出演者だけが異常に豪華だが、おそらくジョン・ヒューストンは名前を貸した程度だろう、この監督ならもっと面白くてまとまりのある作品を作るはずだろう。
　ピーター・セラーズ、デヴィッド・ニーヴン、ウディ・アレン、オーソン・ウェルズ、デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、ウルスラ・アンドレス、シャルル・ボワイエ、ジャクリーン・ビセット、トレイシー・リード、ジョージ・ラフト、ジャン＝ポール・ベルモンド、ジョン・ヒューストン、バーバラ・ブーシェ、
　その他にも当時の有名スターや、ハリウッド全盛期の大スターがパーティーみたいに大勢チョコチョコ出演している。

　この映画はサウンド・トラック盤が有名で、名前だけ知っていた作品だが、バート・バカラックの音楽がなかったら、これほどに有名にはならなかったと思われる。サントラ盤ＣＤは現在も売れ続けているというからすごい。確かに良い曲が多いので、実際にサントラ盤を買いたくなった。
　一応００７シリーズのパロディ映画だが、００７シリーズをまともに見たことがないので、面白さがいまひとつ理解できなかった。『オースティン・パワーズ』シリーズでもいまいちのれなかった、これは欧米人向けに作られた作品なので微妙なニュアンスとかが理解できないと笑えないのかもしれない。
　ダニエル・クレイグ主演のリメイク・ヴァージョンとは全く無関係のふざけ切ったコメディで、この映画のリメイクと聞いた時点で失敗作だと確信したが、意外にも、リメイク版は、００７シリーズの最高傑作との評価で、実際に面白かった。

　ひとりひとりのエピソードはいまいちだったが、最後に爆発で何人いるのかわからないジェームス・ボンドが全員死亡、ウディ・アレンだけ地獄に堕ちるというのには笑えた。
　　　　　　IMDb