2004年 日本


東京タワー


出演:

黒木瞳、岡田准一、松本潤、寺島しのぶ、平山あや、加藤ローサ、半田健人、余貴美子、岸谷五朗


あらすじ:

名のあるCMプランナーを夫に持つ詩史は、青山に自身が経営するセレクトショップを持ちながらも、平穏な毎日を重ねていた。そんな詩史に、ある日突然の出会いが訪れる。相手は友人の息子で、高校生。視線を交わすだけで一瞬にして惹かれ合った二人は、交際を始めた。…今ではもう3年になる。東京タワーの見える部屋で愛を交わす二人。しかし、終りを告げる足音はすぐそこまで近づいていた…。



静かに動く物語



(常時ネタバレ発信中)



黒木×岡田と、松潤×寺島の恋愛模様を描いている話なのですが、互いの恋愛模様は真逆で恋愛には色んな形があるということが感じられました。

あくまで家庭を捨てるつもりはないのだけど、トオル(岡田)を本気で愛していた詩史(黒木)。

自分の欲求を抑えて、ただひたすら相手からの連絡を待つトオル。

不倫をただの”遊び”と考えている男。(松潤)

日々、夫の言うなりにしかなれずにいて不倫なんか考えもしていなかったのがハマッてしまったら何かがハジけちゃった女性。(寺島)


松潤の演じる男の”過去”が壮絶で少々引きますが、最後の別れのシーンは思わず涙しました。

どこか大人になりきれていない少年ぽさのある役柄で、母性本能をくすぐるタイプでした。

岡田くんの演じた男は、いわゆる”イイ子ちゃん”のような子。

こちらも母性本能をくすぐるんでしょうね、タイプは違いますが(笑)


不倫。

もちろん肯定できることではないけれど、否定もできないな~というのが率直な感想。

好きになった人が、たまたま夫(もしくは妻)がいただけということであって好きになった人が悪いわけでもなんでもないですからね・・。

こういう作品を観ると、例えば自分があの人の立場だったらどうするだろう?と考えるのが好きです(笑)

みなさんだったらどうしますか?自分が好きになった人に夫(妻)がいたら・・・


先に書きましたが松潤と寺島しのぶは最後スッキリ別れて終わりなんですが、岡田くんと黒木瞳は1度は別れたものの最終的には夫であった岸谷五朗の計らいで再会を果たし結ばれるのですが・・・

別れて終わってほしかったな~と思いました。まぁ、わだかまりや後悔が残った別れをしていたので、そのまんまという訳にもいかなかったんでしょうけれども。

そこに不倫という形の中にあった純愛を描いていたんだと思いますが・・・どうもしっくりしない感じで終わってしまいました。

完全に個人的な考えですが、きれいサッパリ別れて互いの道を歩んでいってほしかったのにな~なんて思ったりして(笑)


黒木瞳と寺島しのぶはあまり好きじゃないので、そこは微妙でしたが岡田くんと松潤は好きだったのでナイスキャスティングだったと思います(笑)

脇をかためていたキャストも良かった。

冷静沈着なんだけどどこか薄気味悪さをかもしだしていた岸谷五朗や、個性的な髪型で印象が残った余貴美子などなど。


情景が全体的に薄暗い雰囲気があったものの、綺麗な作品になっていました。