映画「阪急電車」を観た。
原作が有川浩(空の中、海の底しか読んでないが)なので観たいと思っていた。
しかも大学時代に良く乗った「阪急電車」が舞台で、大好きな戸田恵梨香の関西弁が聞けそうなので、是非観たかった。
観て良かった。今のところ本年度日本映画ベスト3に入る出来だと思う。
温かい気持ちになれる。優しい気持ちになれる。見ず知らずの誰かに話しかけてみたくなる。
これはそんな映画だ。
真っ先にこの言葉が頭に浮かんだ。
袖触れ合うも他生の縁 (そでふれあうもたしょうのえん)
道で見知らぬ人と袖がちょっと触れ合うようなささいなできごとでも、それは単なる偶然ではなくてすべて前世からの因縁によるもの。だから、どんなささやかな出会いもたいせつにせよということ。
宣伝コピーより/
名前も知らない人達は、私の人生に何の影響ももたらさないし、
私の人生も誰にも何の影響もあたえない…
世界なんて、そうやって成り立っているんだ…
そう思っていた…でも…
宝塚~西宮北口間を約15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の、阪急今津線。
その電車に、さまざまな「愛」に悩み、やりきれない気持ちを抱えながら、偶然乗り合わせただけの乗客たちがいた。
後輩に婚約者を寝取られたOL。(中谷美紀)
彼氏のDVに悩む女子大生。(戸田恵梨香)
息子夫婦との関係がぎくしゃくしている老婦人(宮本信子)とその孫(芦田愛菜)
セレブ気取りの関西のおばさまたちとの付き合いに疲弊する平凡な主婦。(南 果歩)
おしゃれな大学になかなか馴染めない地方出身の男女。(勝地 涼/谷村美月)
年上の会社員と付き合いながら憧れの大学を諦めきれない女子高生。(有村架純)
電車内という限られた空間で、それぞれの人生がほんのちょっと重なり合い、影響し合い、そして離れていく―――。古くは「グランドホテル形式」と呼ばれる群像劇だが、この絶妙な「重なり具合」がお見事だ。
数々の出会いが重なり、そこに生まれる小さな愛の奇跡。
勇気を持って踏み出せば、いつもとは全く違う景色が、人生が、そして素敵な出会いが“あなた”を待っている。
大切なのは「勇気を持って踏み出せば」の部分。
それが出来ない為に人はどれだけの素晴らしい出会いを無駄にしていることだろう。
これだけ人間関係が希薄になり、生身の付き合いが出来ない人間が増えている現代の日本。
人と関わりを持ちたくなければ、持たないまま生きていくことも出来るだろう。
でもそれがどれだけ味気ない人生か。
人はやっぱり人と関わってこそ、活き活きと生きていけるし、豊かな心になれるはず。
確かにリスクもあるだろう。でもそれを恐れていては何も始まらないし、何も起こりはしない。
リスクを恐れず「勇気を持って踏み出せば」人生は輝きを増し、豊かになれる。
最近、自分がアクティブに動けば動くほど、いろんな人との意外な奇跡的な出会いがあり、とても充実した毎日を送れている。
この出会いには多分にネット社会が影響していると思うが、その出会いをきっかけに勇気を持って一歩踏み出さなければ、ただの数増やしでしかない。
この映画の「舞台」は阪急電車という電車の中だが、ネット世界のコミュニティでの出会いも同じ電車に乗り合わせた乗客同士のようなものかもしれない。
ただ乗り合わせているだけでは、奇跡は起きないのだ。
