去る6月18日は、ジャネット・マクドナルドの生誕121周年でした。
それを記念して彼女の作品を紹介しています。

こちらの作品は、Amazonプライムビデオで無料で視聴可能です。

 

 

 

『浮かれ姫君』(1935)
監督 W・S・ヴァン・ダイク二世
共演 ネルソン・エディ
撮影 ウィリアム・H・ダニエルズ

ルイ王朝華やかし頃のパリが舞台。
意に沿わぬ結婚を嫌った公爵の令嬢が下女になりすまして移民団の船に乗り込み、途中で海賊から救ってくれた傭兵と恋に落ちるというミュージカル・コメディ


1935年はハリウッドが絶頂期を迎えたときですが、この作品もそうした絶頂期らしい素晴らしい充実した作品となっております。

原作は、ビクター・ハーバートの同名のオペレッタ。

撮影は、グレタ・ガルボの撮影で知られるウィリアム・H・ダニエルズ。
ジャネット・マクドナルドの潤んだ瞳を、この上なく魅力的に映し出しています。
































とりわけ、素晴らしいのは、ジャネット・マクドナルドがルイジアナからフランスへ送還されることになり、最後の晩餐会に参加するのですが、現地のフランス人たちに乞われて"Ah, Sweet Mystery of Life"を歌うところです。

彼女がその曲を歌ったのは、愛してしまったネルソン・エディ(彼は二度とジャネットに会わないように厳命されています)の顔が見えたからであり、ジャネットは彼に心の愛を伝えるべく涙ながらに歌うのです。

その後、歌を終え、涙を拭きながら、晩餐会をいとまするために、階段をのぼりはじめたジャネット・マクドナルドの後ろで、ネルソン・エディがその曲を歌い継ぎます。

ジャネット・マクドナルドは、「あぁなんてこと」と言わんばかりに、顔を両手でおさえ、階段の途中で立ち尽くします。
そのショットの素晴らしさには、思わず涙がこぼれます。

ネルソン・エディは、歌いながら階段の近くまでやってきて、下からジャネット・マクドナルドを見上げます。
ジャネット・マクドナルドも声を重ね、階段を舞台に、2人のデュエットになります。

ここでの繊細な演出と照明には、尽くせぬ魅力があふれています。
階段の欄干の黒々とした存在と、画面の奥から登場してくる男、画面の右横で全身で嗚咽する女。

ため息が出るほど素晴らしいシーンです。

 








この作品が、ジャネット・マクドナルドのキャリアとして極めて重要なのは、ネルソン・エディとの8つの共演作の第1作ということです。

※他に『ローズ・マリイ』(1936)、『君若き頃』(1937), 『ポルカの歌姫』(1938), "Sweethearts"(1938), 『ニュウ・ムウン』(1940), "Bitter Sweet" (1940), "I Married an Angel"(1942)と7作品あります。
※2人は正式な婚姻関係はありませんが、深い恋愛関係にあったと言われています。


ハリウッド黄金期には、グレタ・ガルボ帝国と言われた女優を大事にする映画会社MGMがあって、ジャネット・マクドナルドというコメディエンヌも出来る美貌の歌姫がいて、その絶頂期に、ネルソン・エディというバリトンの男優と8作品も映画を撮っているのです。

それらの作品は、ヴァン・ダイク2世やロバート・Z・レナードのような、あまり評価が高いとは言えない職人監督による作品ばかりで、近年の「監督至上主義」では軽視されます。

しかしながら「監督至上主義」などというのは、偏ったものの見方であって、このような映画会社+俳優によって産み出された豊潤な広がりを捉えることなどできません。

このブログ/SNSでは、そうした偏りを修正していきたいと思います。

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