6月17日は原節子の生誕104周年でした。
(1920年6月17日生誕 - 2015年9月5日死去)
それを記念して原節子の作品を紹介しています。

なお、6月9日に逝去した久我美子も出演してます。

 

『白痴』(1951)
監督 黒澤明
撮影 生方敏夫
出演 原節子, 森雅之, 三船敏郎, 久我美子, 志村喬

【あらすじ】
痛ましい戦争体験のショックで、亀田欽司は「白痴」と呼ばれる病気になり、惨めな姿で復員して来た。
その復員船で金満家の跡取り息子・赤間伝吉という男に知り合い、一緒に札幌で那須妙子の写真を見ることになる。
その美しさは二人の胸を打ったが、妙子はある男の妾で、60万円の手切金と共に別の男と結婚するという曰く付きの女だった。

 


ドストエフスキー原作の映画化です。

原節子のファムファタールを演じる稀有な作品です。
雪が強く降る日に、白い背景の中から、原節子は黒いコートに、黒いヴェール、黒いベレー帽をかぶって登場します。

良妻賢母や清楚なお嬢さん役に見慣れていると、実に異様な印象を受けます。

原節子は、登場シーンは決して長くはないのですが、「白痴」である森雅之と、資産家の跡継ぎの三船敏郎との両方の心を強く惹きつける存在として、3時間近い作品を持続させています。

その黒々とした存在感は異様でありながら、眼が惹きつけられます。


そして、ここでは単なるファム・ファタールではないように感じます。

森雅之演じる「白痴」というのが、神や天使の比喩であり、三船敏郎が悪魔の比喩であれば、そうした二者から愛される存在とは、崇高な何ものかと言えましょう。

そんな抽象的な議論はさておき、ここでの原節子が異様な存在感を持っていることは確かです。
























ところで、弱冠20歳の久我美子は、ブルジョワ一家の美しい三女を演じます。
(両親の役を演じる志村喬と東山千栄子が、全くブルジョワジーには見えないのですが)

久我美子は、唐突に求婚してきた森雅之に対して、当惑しながらも、受け入れます。
毎日、会いに来る森雅之をはねつけたり、受け入れたり、近年の言葉では「ツンデレ」と呼ばれるような態度を、短いカットのつなぎの演出はコミカルで、息詰まる映画にあって一息つけるシーンとなっています。



















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