5月14日のリタ・ヘイワースの没後37周年を記念して、彼女の作品を紹介しています。
(1918年10月17日 生誕- 1987年5月14日死没)

 

『今宵よ永遠に』(1945)
製作・監督  ヴィクター・サヴィル
共演 リー・ボウマン、マーク・プラット
撮影 ルドルフ・マテ

【あらすじ】
戦争直前、ロンドンの劇場にトミーという青年舞踏家が職を求めてやって来た。
演出家のトリバーは彼の舞踏がショー向きでないと断るが、彼の才能に惚れたロザリンドやジュディーの口添えで、一座に加わることに。
大戦が勃発し、空襲の砲撃の中でも、ショーは依然として続けられる。
そんな折り、ロザリンドは空軍将校ポールと恋に落ちる。
ところが、戦渦は二人を皮肉にも引裂いてしまい・・・。

 


1940年代のリタは、コロンビアのミュージカル映画でひっぱりだこです。
正にベルトコンベアのように流れ作業で、優れた映画が作られていった時代という印象を受けます。

ヴィクター・サヴィルがプロデューサーと監督を兼ねているように、そこには監督による自己表現という側面が希薄で、プロデューサーの企画の実現といった意味あいが強いように思います。


契約したばかりのマーク・プラットの披露目という目的が強かったでしょう。
じっさい、冒頭でオーディションを受けるマーク・プラットの、アクロバティックなダンスは素晴らしいです。
(マーク・プラットは、その後『掠奪された七人の花嫁』『オクラホマ』にも出演します)


制作は1944年です。
第二次世界大戦下にあって、いかに英国がドイツ軍の空襲に耐えたかという内容で、国威発揚がテーマになっています。

しかしながら、この映画で目を奪われるのは、そうした歴史的・社会的な事実ではありません。


それは映画の本質ともいうべき、光と影との美しい戯れが、テクニカラーによって見事に画面に定着されていることです。

リタ・ヘイワースが空襲警報が出た際に地下へと避難し、そこでリー・ボウマンに出会うシーン。
そこで、リー・ボウマンがつけるマッチの火がリタの顔を照らします。その柔らかく温かい光の美しさ。
(現実では絶対に明るく浮かびあがることはないのですが)



夜ベッドで雑誌を読むリタに横から差し込む、窓の外からの光。



ラストシーン近く、結婚披露パーティが行われる中、近くで爆弾の着弾音が聞こえ、リタやリー・ボウマンが外界を見に行く際に、外から差し込み、リタの顔を明るく照らす光。



スタジオ撮影の技巧の極みと言うべき、丁寧で繊細な、照明と撮影の職人芸を堪能できます。
その意味で、撮影監督のルドルフ・マテ(『裁かるるジャンヌ』『邂逅』『美女ありき』)の役割は大変重要です。

先にベルトコンベアの流れ作業だと言いましたが、それであっても、ちゃんと職人たちが自らの仕事を仕上げている様子がうかがえます。
















映画とは、映像芸術であって、扱う物語(この場合は反ドイツの国威発揚)などよりも、いかにそこでの俳優たちの心理やアクションを、しっかり表現できるかどうかの方が大事であり、その意味で、1945年のこの映画は、映画黄金期の正に絶頂ぶりを示しています。

※1940年代後半は、ハリウッドは赤狩りにより優れた亡命者や左翼系映画人が一艘されてしまうのです。


なお、主題歌の"Anywhere"は、アカデミー賞最優秀主題歌賞にノミネートされました。







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