来る5月29日は、ロミー・シュナイダーの没後42周年となります。
(1938年9月23日生誕 - 1982年5月29日死没)
それを記念して、ロミーの作品を年代順に紹介いたします。

 

『島での戦い』(Le combat dans l’île, 1962)
監督 アラン・カヴァリエ
共演 ジャン=ルイ・トランティニャン、アンリ・セール
撮影 ピエール・ロム

【あらすじ】
クレマンとアンヌは優雅で裕福なカップル。
嫉妬深いクレマンは、極右グループのリーダー、セルジュと付き合っている。
二人は野党議員を殺すバズーカ砲テロを計画していた。
クレマンはすぐに真実を知る:彼はセルジュに裏切られたのだ。
警察に追われる身となったクレマンは、アンヌとともに旧友で印刷工のポールの別荘に身を隠す。
復讐に燃えるクレマンがアルゼンチンにセルジュを探しに行く一方、アンヌはポールの優しさに触れ、次第に生きる喜びを取り戻し、恋に落ちる...

 

ロミー初のフランス映画となります。(ロミーが初めてフランス語を肉声で話した映画です)
相手は、まだ新進のジャン=ルイ・トランティニャン。
監督は、ルイ・マル作品の助監督だったアラン・カヴァリエで、彼の初の長編作品となります。


ロミーの瑞々しさ。

モノクロームの硬質な映像ですが、ロミーからは1人の人間としての喜怒哀楽が鮮明に伝わってきます。
女優であることを脱し、1人の等身大の存在がここにはあります。

酔っぱらって、エレベータの中でトランティニャンに甘える様子、欄干の上ではしゃいでみせる様子...

何の奇異な演出が無い中で、ロミーの存在が強く印象に残ります。

 


























それにしても、ロミーこそが、ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナに並ぶ、ヌーヴェル・ヴァーグのミューズになりえたような気がしてなりません。

先に挙げたような存在感は、ヌーヴェル・ヴァーグ期のフランス映画にこそフィットするように感じます。

すなわち、ハリウッド黄金期のような完璧な造形美ではなく、構図や照明が荒削りであっても、そこから時代の生々しい空気や、監督・俳優の人生が浮かび上がってくるような・・・
それは、ジーン・セバーグやアンナ・カリーナよりも、ロミーにこそふさわしい気がします。

※ジャンヌ・モローやデルフィーヌ・セイリグは、良くも悪くも演技がしっかりしているので、不完全な美ではない印象です。


じっさい、この作品は、ヌーヴェル・ヴァーグの時代を色濃く反映しており、手持ちカメラでのセットをほとんど使わない撮影です。
(題材もアルジェリア戦争を扱っていることもあり、『小さな兵隊』(1960、ゴダール)を想起させますし、トランティニャンが右翼青年を演じていることから『暗殺の森』(1970、ベルトルッチ)も想起させます。)

ここから、ロミーのフランス映画が始まったのです。


なお、日本では未公開です。

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