パリのLe Champoでのスタンリー・クワン特集で、マギー・チャン主演作品を観て参りましたので、ご紹介します。

日本でかれこれ30年前に観たきりでした。

今回レストア版とのことでしたので、日本では中古DVDが入手困難なこともあり、フランス語字幕で観て参りました。

なぜ、パリで中国の映画なのか?と思われるかもしれませんが、マギー・チャンは1996年にフランス映画『イルマ・ヴェップ』に主演していますし、その監督のオリヴィエ・アサヤスと結婚することになり、離婚したのちも、カンヌ映画祭で女優賞を獲得していたり、審査員を務めていたりします。


このように、マギー・チャンはフランスとゆかりのある女優なのです。
(映画館については最後に触れます)

 

『ロアン・リンユィ/阮玲玉』(1991)
監督  スタンリー・クワン
共演 ローレンス・ウン、レオン・カーフェイ、カリーナ・ラウ、
撮影 プーン・ハンサン
製作 ジャッキー・チェン他

【あらすじ】
1929年の上海。デビューして間もない若手女優ロアン・リンユィが映画『故都春夢』の主役に抜擢され、天性の美貌と演技力で瞬く間に人気を集めていく。
一方、私生活では資産家の息子・張達民と深い関係になるが、彼の両親に結婚を認められずにいた。
そんな悩めるロアンに既婚者の実業家・唐李珊が寄り添うが、ロアンに金をせびっていた張が2人の関係を新聞社に売り込んだため、スキャンダルとして報じられてしまう

 

マギー・チャンがベルリン国際映画祭女優賞を受賞した作品です。


いにしえの上海の映画女優をマギー・チャンが演じるというものです。

1930年代という映画の全盛期(それはハリウッドのみならず、フランス、日本、そして中国でも)を舞台にしているのですが、その戦間期特有のエレガンスがあります。


実は、元来マギー・チャンの魅力はそうした、クラシックなエレガンスにあるので、適役だったと言えましょう。
(マギー・チャン主演の『欲望の翼』『花様年華』も、1960年代という過去に時代設定しています。)


マギー・チャンの素晴らしさは、『欲望の翼』『花様年華』に比肩しうるものです。

ある夜の登場シーン。
黒い車から、トランクを抱えて、手前に向かって歩いてくるマギー・チャは、それだけでぞくぞくさせます。

 



ダンスホールで、手をくねくねとさせながら、軽やかにタンゴを踊るシーンは何度でも観てみたいと思わせるものです。

また、立ち姿も華麗で、チャイナドレスを着て立っているだけで絵になります。
階段を上り下りしたり、座ったりするシーンは、身体のラインが美しく浮かび上がります。


マレーネ・ディートリッヒについての話をした後に、机に腰かけて、男が差し出す火で煙草をつけてみせるマギー・チャンの妖艶さ。

 




照明が素晴らしく、マギー・チャンの白い肌に繊細な陰翳を生んでいます。

それが単に「映え」ということではなく、マギー・チャンの憂いの表現として、この上なく映画の感動に欠かせないピースとして存在しています。

 














さて、鑑賞したLe Champoはパリの名画座の1つです。
スタンリー・クワン特集以外にも、イタリア映画のコメンチーニの特集や、ルネ・ラルーというアニメーション作家の特集、黒澤明の『デウス・ウザーラ』、『薔薇の名前』などが上映されている時期でした。
事前予約がネットでできるようになっていました。QRコードを見せて、入場しました。
 https://www.cinema-lechampo.com/

キャパシティ100人程度のスクリーンが2つあるのですが、パリは狭い街ということもあり、待合スペースはなく、客は外で待ちます。
席と前の席の間隔も狭く、自分の前を他の人が通るときは、いちいち立たないとなりません。




#女優好きな人と繋がりたい 
#女優好きさんと繋がりたい
#香港映画
#映画女優
#女優志願
#女優志望
#優雅
#エレガンス
#豊饒
#高貴
#張曼玉
#マギーチャン

#MaggieCheung
#actress
#actrice
#elegance
#élégance

#lechampo
#パリ
#パリ一人旅
#パリ観光
#パリおすすめ
#カルチェラタン