来る7月1日はレア・セドゥの生誕39周年となります。
(1985年7月1日生まれ)

それを記念して、レア・セドゥの作品を紹介しています。

 

『南へ行けば』(2009)
監督 セバスチャン・リフシッツ
共演 ヤニック・レニエ、ニコール・ガルシア
撮影 クレール・マトン

【あらすじ】
夏の北フランス。フォードに乗って南を目指していた青年サムは、ヒッチハイク旅行中の兄妹マチューとレアを拾う。
ゲイのマチューはすぐにサムに夢中になり、美しく奔放なレアは誰かの子どもを身ごもっていた。
道中でレアがナンパした青年ジェレミーも加わり、一行は旅を続けていくが、やがてサムは3人を残して車で走り去ってしまう。
実はサムは暗い過去を抱えており、彼らには決して言えない旅の目的があった。

 

前作『美しいひと』でのレア・セドゥが、『アルファヴィル』や『女や男のいる舗道』や『はなればなれに』のアンナ・カリーナのようであったとすれば、この『南へ行けば』のレア・セドゥは、『気狂いピエロ』のアンナ・カリーナです。

『気狂いピエロ』がパリから地中海を目指す車の逃避行であったように、かの『南へ行けば』はその名の通りの南下の車でのヒッチハイカーたちの物語です。

レア・セドゥの造形は、アンナ・カリーナと見まごうばかりです。
ブルネットとブロンドとが入り混じった髪、銃を構えるポーズはそっくりです。
また、緑生い茂る大地を背景に、レア・セドゥの不敵な顔をアップにするショットに、LEA SEYDOUX と大きく文字がスーパーインポーズされる画面は、ゴダールの作品そのものではないかと思うほどです。







レア・セドゥは、アンナ・カリーナのような魔性を持ち合わせている一方で、BBのような肉感的な魅力を持ち、その奔放さを全開にしています。

冒頭では、ビキニでストリップティーズまがいのダンスも披露したり、出会った男をあっさりとヒッチハイクに誘ったりするのです。(妊娠中であるという設定にもかかわらず)


























さて、残念ながら?レア・セドゥは、この作品の主演ではありません。

主演は、ヒッチハイカーたちを乗せてあげるフォードの持ち主であるヤニック・レニエです。
ヤニック・レニエにとってこの旅は、幼少期での父の自殺、そして、精神病を患った母(ニコール・ガルシア)との再会へ至る旅でした。

ヤニック・レニエの、(フランス映画ではあまり見ない)こわもての表情、寡黙さは、フィリップ・ガレルの傑作『夜風の匂い』で、グザビエ・ボヴォアを乗せ、ナポリからパリへとポルシェを走らせるダニエル・デュヴァルを想起させます。


ダニエル・デュヴァルは、68年の革命のときの挫折を抱え、年少の同乗者のグザビエ・ボヴォアを軽くいなしながら、言葉少なく、ポルシェを走らせていました。

この『南へ行けば』は、『夜風の匂い』のような壮絶な結末は迎えず、穏やかな結末の映画です。


ラストシーン近くの、母との別れのシーンの舞台は、スペインのトゥデラの街です。


母の職場まで送る途中の、トゥデラでの街中で、ヤニック・レニエは「もう帰る」と言い出します。
そこで、母はヤニック・レニエに接吻をするのですが、ヤニック・レニエは「もう会うことはない」と言い、去っていきます。



何の変哲もない、殺風景さも感じさせるトゥデラの街中の別れは、過剰な情緒がなく、胸に染みるものがあります。


途方もない傑作ではないのですが、セバスチャン・リフシッツのドキュメンタリータッチが味わえる作品であり、レア・セドゥもこうした手持ちカメラのような作品では魅力が際立つように思います。
(とはいえ、似たようなタッチの『美しき棘』の出来は微妙でした)

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