4月14日はジュリー・クリスティの生誕84周年でした。それを記念して彼女の作品を紹介しています。
 

『華氏451』(1966)
監督 フランソワ・トリュフォー
共演 オスカー・ウェルナー
撮影 ニコラス・ローグ

【あらすじ】
徹底した思想管理体制のもと、書物を読むことが禁じられた社会。禁止されている書物の捜索と焼却を任務とする消防士のモンターグは、偶然出会った可憐な女性クラリスの影響で本の存在を意識し始める。
やがて、活字の持つ魔力の虜となったモンターグ。
だが、彼を待っていたのは、妻リンダの冷酷な裏切りだった・・・。

 

ここで、ジュリー・クリスティは1人2役を演じています。
(ヒッチコックの『めまい』でのキム・ノヴァク、『サン・スーシの女』のロミー・シュナイダー、『犯罪の系譜』のカトリーヌ・ドヌーヴを思い出せます)

トリュフォーはインタビューで、1人2役については、オスカー・ウェルナーの妻と、オスカー・ウェルナーの隣人クラリスを、アメリカ映画的な対比にしたくなかったから、そして、いずれも感じのいい、よく似たタイプの女性にしたかったからだと語っています。
そして、どちらの役も均等に演じられるのは、スター意識の強い女優では難しいと思ったと述べています。

 
























さて、ジュリー・クリスティは、女優史の中では、1938年に登場した新世代の女優達の一群に含まれるでしょう。

1938年の女優としては、フランスのベルナデット・ラフォン、ミレーヌ・ドモンジョ、ドイツのロミー・シュナイダー、イタリアのクラウディア・カルディナーレ、アメリカのジーン・セバーグが、ヌーヴェル・ヴァーグ期のフランス映画や1960年代のイタリア映画で活躍しました。

それは、BBやソフィア・ローレンの登場の後での次の世代という印象です。

1938年生まれではありませんが、1940年生まれのアンナ・カリーナ、ジャクリーヌ・ササールもそうした一群に含まれるでしょう。


新世代のスターたちは、ハリウッド黄金期からの淑女や貴婦人/娼婦の美学とは、一線を画しています。

BBやソフィア・ローレンがその肉体的な魅力を持ちながら、庶民出身の強い美人や、良家のおてんば娘を演じてきた後で、生きることと映画に出演することとが、表裏一体となったようなあり方を示したように思います。
その代表は、ロミー・シュナイダーであったと言えます。
それは、遥かジュリエット・ビノシュ(1964年生まれ)に遠く受け継がれているようにも思います。

1960年代のカウンターカルチャーの風俗的な隆盛を反映してはいるのですが、その後の世代のミア・ファロー(1945年生まれ)、カトリーヌ・スパーク(1945年生まれ)のような、未成熟そのものを売りにした女優や、ジェーン・バーキン(1946年生まれ)のような政治的な活動へのコミットメントがあった女優とも異なっています。

彼女たちの登場のあとで、ドヌーヴ(1943年生まれ)、シャーロット・ランプリング(1946年生まれ)という、ヨーロッパ映画の覇権を達成した2大アイコンが登場するのです。


さて、ここでのジュリー・クリスティは、髪形の使い分けによるとはいえ、2つの役を巧みに演じ切っています。

一方で、ジーン・セバーグのような瑞々しさや知的な様子をたたえたクラリスという役を演じながら、他方で、古典的な美女でありながらも密告する妻リンダ役も演じています。
そこには、強い対比関係はありません。

いずれもブロンドで、透明感があり、性的な魅力はあまり感じさせません。
ブラッドベリ原作のSFの迷宮の世界にふさわしい、謎めいた世界を構築していると言えましょう。

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