2月5日は、シャーロット・ランプリングの78歳の誕生日でした。
それを記念してシャーロットの作品を紹介しています。

 

『さらば美しき人』(1971)
監督 ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ
共演 オリヴァー・トビアス 
撮影 ヴィットリオ・ストラーロ

【あらすじ】
北イタリアのマントバ地方。
故郷に戻ったジョバンニは、成長した妹のあまりの美しさに息を呑む。
禁じられた実の妹への愛・・・
罪の意識に苛まれながらも兄弟は惹かれ合い、燃え上がり、やがて一族を破滅へと追いやる惨劇に導いていく。

 

原題は「さようなら、残酷な兄」。
邦題の『さらば美しき人』が、1975年の『さらば愛しき女よ』とそっくりなのですが、日本公開が1972年6月なので、こちらが先のようです。


時期は『地獄に堕ちた勇者ども』(1969)と『愛の嵐』(1973)のあいだの作品となり、『地獄に堕ちた勇者ども』と同様にイタリア映画となります。

シャーロット・ランプリングは、父親が外交官だったこともあり、ヨーロッパ諸国に滞在した経験から複数の言語に長けており、そうしたこともあり、イタリア映画にたびたび出演しています。


近親相姦をテーマとしたスキャンダラスで、血と暴力のシーンが多い映画で、シャーロット・ランプリングもベッドシーンでヌードを披露しています。

しかし、なんと、かのヴィットリオ・ストラーロが撮影を担当しており、悪くない作品に仕上がっています。

 

繊細な光が柔らかく、若きシャーロット・ランプリングの高い頬骨に美しい翳りを与えています。




















以下は、映画史上の位置づけとなりますので、興味の無い方は飛ばしてください。


1970年代は、時ならぬイタリア映画の時代でした。

先行世代としては、ラットゥアーダ、フェリーニ、ヴィスコンティ、パゾリーニ、アントニオーニがいますが、1970年代にも脈々と新世代の監督が生まれてきました。

この時代は、アメリカではスタジオシステムが崩壊し、映画づくりがすっかり荒廃していました。
フランスでは、1950年代末にヌーヴェル・ヴァーグが新しい運動として起こりますが、1960年代末には行き詰ります。

その意味で、1970年代はイタリア映画が相対的に目立った時期とも言えます。


1970年、ベルトルッチが『暗殺のオペラ』『暗殺の森』と立て続けに圧倒的な作品を送り出し、1972年には、フランチェスコ・ロージが『黒い砂漠』でカンヌ映画祭パルムドールを受賞し、1976年にはエットーレ・スコラが『醜い奴、汚い奴、悪い奴』でカンヌ映画祭監督賞を受賞するなど、イタリア映画が相対的ではありますが、世界から脚光を浴びました。
他にも、エルマーノ・オルミ、マルコ・ベッキオ、リナ・ウェルトミューラーなどがいます。


しかし、1970年代は、監督が劣化した時代でした。
ここでは、ゴダールに影響された素人監督たちの作品は、本当にひどいものがありました。

そうした監督たちが、ヌードが完全に解禁されたこの時代にあって、スキャンダリズムの尻馬に乗って、観るに堪えない映画を山のように送り出しました。
(マカヴェイエフ、ホドロフスキーなど、他に挙げるのは差し控えますが・・・)

監督が映画全体を支配し、監督の思想を映画に反映させるというスタイルの作品は、正直観ていて辛いものがありました。
ゴダールやトリュフォーなら許せたのですが、端的にその後継者には才能がなかったのです。


そうした監督たちの劣化の一方で、撮影監督と音楽監督がこの時期映画 --- とりわけイタリア映画を支えました。

ベルトルッチの撮影監督としてはヴィットリオ・ストラーロ、ヴィスコンティやロージやスコラの撮影監督としてパスクァリーノ・デ・サンティスなどがいます。
(1960年代にはジャンニ・ディ・ヴェナンツォが活躍しました)

そうした撮影監督たちが、ひどい監督の映画でもまだ観れるように、映画の質を維持してくれました。
この作品では、ヴィットリオ・ストラーロが撮影監督をしているのは、既に述べた通りです。


さて、そんな1970年代のイタリア映画の時代は、女優たちが活躍した時代でもあります。

ベルトルッチの作品では、ドミニク・サンダ、ステファニア・サンドレッリ。
ヴィスコンティの作品では、ロミー・シュナイダー、シャーロット・ランプリング。
ラットゥアーダの作品では、カトリーヌ・スパーク、ナスターシャ・キンスキー、ジャクリーヌ・ササール。
そして、忘れてはならないのは、デ・シーカの作品でのソフィア・ローレンです。
(ソフィアは、スコラの作品にも出演しています)

なお、この時期、ドヌーヴもマストロヤンニとの関係もあってか、イタリア映画にいくつか出演しています:
『哀しみの伯爵夫人』(ボロニーニ、1974)、"Anima Persa"(リージ、1977)

そして、この作品はヴィスコンティの作品に出演したシャーロット・ランプリングが出演しているのです。




















#映画好きな人と繋がりたい
#洋画好きな人と繋がりたい
#女優好きな人と繋がりたい 
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#女優 
#エレガンス
#シャーロットランプリング
#ヴィットリオストラーロ
#女優志願
#女優志望
#最も偉大な女優
#イタリア映画

#actress
#elegance
#CharlotteRampling
#actrice
#attice
#VittorioStoraro