本日1月14日は、ジャネット・マクドナルドの没後59周年です。
それを記念して彼女の作品を紹介します。
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ジャネット・マクドナルド/Jeanette MacDonald
1903年6月18日 - 1965年1月14日
- 幼少の頃から声楽・ダンスを学び、1919年ブロードウェイで初舞台を踏む。
- 20年代を通して何作かのミュージカルに出演したのち、1929年『ラヴ・パレード』で映画初出演を果たし、一躍パラマウントの看板スターのひとりとなる。
- 1933年MGMへ移籍し、翌1935年からのバリトン歌手ネルソン・エディとの8作に及ぶ共演によって人気は最高潮を迎える。
- 1937年俳優ジーン・レイモンドと結婚。
- MGMから離れた後、1943年にはモントリオールでオペラ初出演を果たしている。
- 1950年代以降はレコーディング・舞台出演・テレビ出演で活動を続けた。
『メリィ・ウィドウ』(1934)
監督 エルンスト・ルビッチ
共演 モーリス・シュヴァリエ
撮影 オリヴァー・T・マーシュ
【あらすじ】
小さな国の王様はリッチな富豪未亡人の財産が国外に流出しないように、プレイボーイ伯爵をパリに派遣して口説かせる。
ところが伯爵は踊り子に恋してメロメロ。
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最高に軽妙洒脱な、大人向けのミュージカルコメディです。
ジャネット・マクドナルドの美しいソプラノと、その完璧な造形美に魅了されてしまいます。
今回再見し、このように素晴らしい歌声をかつて女優たちは、スクリーンで披露していたのだと、驚きを新たにしました。
この作品では、上記のような呑気な馬鹿馬鹿しいストーリーが、この上なく華麗なセットと美男美女によって演じられます。
あまりにも現実離れしているのですが、逆に、このような完璧で洗練されたファンタジーでもあります。
ディズニーのようなお子様向けなファンタジーではなく、大人向けの艶笑劇です。
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映画史は、実は1920年代~1935年に絶頂期を迎えた、こうした大人向けの艶笑劇を、その後実現することはありませんでした。
その意味で、人類にとって貴重な宝のような作品です。
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ジャネット・マクドナルドは白い肌が印象的であるのに加えて、背後からの照明でその赤毛に美しく浮かびあがります。
その彼女が、美男のコメディ俳優モーリス・シュヴァリエと、軽妙洒脱な恋愛劇を展開するのです。
それは、シャンパーニュの泡のように軽やかで、繊細で、刹那の美をはかなく映し出しては消えていきます。
そんな映画は、ここ30年くらいスクリーンに映し出されたことはないでしょう。
ジャネット・マクドナルドは1940年代に、ジュディ・ガーランドが登場する前の、ハリウッド黄金期を代表する歌姫です。
(他に、ヘレン・モーガン、アイリーン・ダンがいます)
なお、ブロードウェイ出身のジャネット・マクドナルドは、かのルビッチのミュージカル・コメディ作品に4本も出演しています:
- 『ラヴ・パレード』(1929)
- 『モンテ・カルロ』(1932)
- 『君とひととき』(1932)
- 『メリィ・ウィドウ』(1934)
こちらは、その最後の作品となります。
なお、『ラヴ・パレード』はAmazonプライムで無料で視聴可能です:
ルビッチは、1929年にトーキーに移行する際に、ミュージカルをすぐに手掛けます。
それが、上記の作品群や『陽気な中尉さん』です。
ジャネット・マクドナルドは、そうした最初期のミュージカル映画(&コメディ)の最高のミューズだったのです。
ジャネット・マクドナルドとモーリス・シュヴァリエのコンビは、ひょっとしたら、アステア&ロジャースなどよりも、映画史にとっては重要かもしれません。
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