明日のNHK BSで、岩下志麻主演『秋刀魚の味』が放映されます:
12月26日(火)午後1時00分〜2時54分

 

『秋刀魚の味』(1962)
監督 小津安二郎
撮影 厚田雄春
出演 岩下志麻、笠智衆、佐田啓二、岡田茉莉子、三上真一郎、杉村春子、岸田今日子、東野英治郎

【あらすじ】
平山は妻に先立たれ、家事一切を娘の路子に頼っていた。
同窓会に出席した彼は、酩酊した恩師を送っていく。
そこで会ったのは、やもめの父の世話に追われ、婚期を逃がした恩師の娘。
平山は路子の縁談を真剣に考えるようになる。

 

小津安二郎の最後の作品です。

婚期を逸した娘を、嫁にやるという、『晩春』以来のテーマがここでも変奏されています。

原節子が『晩春』『麦秋』で、司葉子が『秋日和』で、有馬稲子が『彼岸花』で演じていた娘の役を、1960年に松竹に入ったばかりの岩下志麻が演じています。

髪の毛をひっつめにして、美しい額を見せてくれるところは、他の小津映画の女優たちと同じ味わいを残します。


鈍い感動を与えるのは、岩下志麻の縁談が壊れてしまったことを、笠智衆が佐田啓二とともに伝えるシーンです。

笠智衆と佐田啓二の話を聞きながら、岩下志麻は視線を落としますが、「いいのよ、お父さん、そんならいいの。」と、気丈な言葉を吐き、次の縁談を進めていいわと言って、茶の間を去っていきます。

しかし、そこへやってきた弟の三上真一郎から、「姉さん、泣いていたみたいだったぜ」と告げられ、笠智衆と佐田啓二は、虚を突かれます。








小津の映画の女優たちには、クールビューティとも言うべき佇まいがあります。
感情をはっきりと表に出すわけではなく、いつも自らを守るような笑顔をたたえています。
(この作品や『秋日和』の岡田茉莉子は、それと対極的な存在です)

岩下志麻は、正にそうした涼し気な美人であり、思いを吐露することないのですが、実は、秘めていた恋がかなわず、泣いていたのです。


















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