7月7日に没後57周年を迎えたヴィヴィアン・リーの作品を紹介しています。
(1913年11月5日生誕 - 1967年7月7日死没)

 

『愚か者の船』(1965)
製作・監督 スタンリー・クレイマー
共演 リー・マーヴィン、シモーヌ・シニョレ、オスカー・ウェルナー
製作 米 スタンリー・クレイマー・プロ
撮影 アーネスト・ラズロ

【あらすじ】
1933年のある日、メキシコのベラクルスからドイツのブレーメルハーフェンに航海したドイツ客船、ベラ号の船上の人々の物語。
ある者は肉欲に、ある者は金に醜い姿をさらけ出す。
ある男女は閉じられた未来を激情の中に忘れ、ある娘は開かれた未来の中に歓びを探し求める。



ヴィヴィアン・リーの遺作となる作品です。
この作品の2年後に、53歳の若さでヴィヴィアン・リーは逝去します。


この作品は、グランドホテル形式で、ある一か所に集まった複数の登場人物の人間模様を描くものです。
よって、ヴィヴィアンを含めた、客船の乗客や乗組員の10人ほどにフォーカスをあて、男女間、人種間の関係が、あたかも世界の縮図であるかのように描かれています。

実は、あの無骨なリー・マーヴィンが主演級で出ているのが意外でした。

リー・マーヴィンは、はじめは気取って、ヴィヴィアンの相手をしているのですが、最後は悲惨な姿で下船し、あぁ、リー・マーヴィンらしいと合点がいきました。


ヴィヴィアンは、47歳の離婚歴のある、気品をもった女性として登場します。

冷やかな目で乗客たちを眺め、シャンパンを飲み、廊下で1人で踊り、いつしか自虐的な行動になり、痛々しい姿を見せます。

酔って部屋を間違えたリー・マーヴィンには、ひどい仕打ちをして、涼しい顔で下船します。

同じく往年の大女優のシモーヌ・シニョレが、オスカー・ウェルナーと心温まる交流をするものの、悲劇的な別れをするのと対照的です。













 








晩年のヴィヴィアンは、ロマンティックな役どころでなく、中年女性のリアリズムを描いた作品が多いのですが、この作品は『欲望という名の列車』のような露悪趣味が無く、実は映画としては、悪くない仕上がりだと思います。


なお、撮影監督のアーネスト・ラズロ は、この作品でアカデミー撮影賞(白黒)を受賞しているとおり、見事なモノクロームの撮影をしています。
スクリーンプロセスを多用したセット撮影ですが、背景の海が鈍く輝き、見事な空間づくりを生み出しており、150分近い長さを感じさせない作りになっています。
それは、同じくアーネスト・ラズロ撮影による、アルドリッチの『キッスで殺せ』(1955)のラストの不気味な漆黒の海を思い出させます。






 

#映画好きな人と繋がりたい
#洋画好きな人と繋がりたい
#女優好きな人と繋がりたい 
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#女優志願

#女優志望 

#最も偉大な女優
#エレガンス
#イギリス映画

#イギリス美人
#ヴィヴィアンリー
#ビビアンリー

#cinemaclassic 
#classicmovies 
#vintagemovie
#actress
#elegance
#vivienleigh