本日6月27日は、イザベル・アジャーニの生誕69周年です。
(1955年6月27日生まれ)
それを記念して、イザベル・アジャーニの代表作を紹介しています。
『カミーユ・クローデル』(1988)
監督 ブルーノ・ニュイッテン
共演 ジェラール・ドパルデュー
撮影 ピエール・ロム
共同製作 イザベル・アジャーニ
【あらすじ】
1885年、パリ。才能を認められ、彫刻家ロダンの弟子となったカミーユ・クローデルは、やがて妻のいる彼と愛し合うようになる。
妊娠し、結婚を迫るが、ロダンは妻と別れられず、失意のカミーユは彼の元を去る。
流産し、それを振り払うように創作に没頭、次第に評価を得るも貧困は続き、徐々に精神のバランスを失っていく。
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おそらく、日本でイザベル・アジャーニと言えば、この映画が連想されることでしょう。
じっさい、この作品で、3度目のセザール賞も受賞しています。
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この映画は、イザベル・アジャーニが共同製作者に名前を連ねているように、並々ならぬ意欲で取り組んだと思われます。
監督は、夫でもある、撮影監督で知られるブリュノ・ニュイッテンです。
その夫が起用した撮影監督は、かのピエール・ロム。『ママと娼婦』や、ドヌーヴの『別離』『うず潮』、シャーロット・ランプリングの『蘭の肉体』などで知られます。
イザベル・アジャーニと、夫のパッションが詰まった作品と言えましょう。
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であるがゆえに、この作品でのイザベル・アジャーニの美しさはただごとではありません。
(いささか過剰な演技はおくとして・・・)
同じイザベル・アジャーニの作品の『アデルの恋の物語』と並ぶ、フランス映画史上に残る美しさではないでしょうか。
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イザベル・アジャーニは、深い色の背景や服や帽子を持つことで、その白い肌は強く浮き上がることが多く、時に、紅潮して、赤みがかっています。
その肌に、外界の光を反射して美しい輝きを持つ青い瞳と、半分開いた薄い色の唇が、柔らかいコントラストをもち、観る者に繊細な印象を与えます。
その意味で、深い色の作業着を身にまとう彫刻家であるカミーユ・クローデルは、そうした彼女の美学を実現するのにうってつけの素材だったのでしょう。
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カトリーヌ・ドヌーヴが、その豊かなブロンドヘアと大きな瞳とでゴージャスなイメージを誇り、あまり感情を強く出さない演技で名を上げていたのに対し、イザベル・アジャーニは、前髪を垂らした、黒あるいはブルネットの髪と、ブルーが印象的な瞳、そして、何よりも感情を爆発させる演技(それもコメディフランセーズ最年少会員)に特徴があり、全くの好対照です。
その後の、ジュリエット・ビノシュも、イザベル・アジャーニの系譜に属するでしょう。
そういえば、ジュリエット・ビノシュも奇しくも、同じカミーユ・クローデルの伝記的な映画『カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇』に出演しております。
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