本日4月30日は、アドリアーナ・アスティの91歳の誕生日です。
それを記念して、彼女の作品を紹介いたします。
アドリアーナ・アスティ Adriana Asti
- 1933年4月30日イタリア/ミラノ生まれ
- 1951年 ボルツァーノ劇団でデビュー。
- 1957年 レオポルド・トリエステ監督の『Città di notte』で映画デビュー。
『革命前夜』(1964)
監督 ベルナルド・ベルトルッチ
共演 フランチェスコ・バリッリ
撮影 アルド・スカヴァルダ
【あらすじ】
イタリア・パルマのブルジョワ家庭の青年ファブリツィオは、コミュニストであることを公言してはばからない。
しかし、同じ年頃で親しかった友人の突然の死や、若い叔母との近親相姦に近い恋愛を経て、自分の思想に疑問を覚えだす...
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かの『ラスト・エンペラー』のベルトルッチは、かつて極めて政治的な映画を撮っていました。
それは、その始まりとなるのがこの作品であり、1970年に『暗殺のオペラ』、『暗殺の森』、そして、政治的な作品の最高峰『1900年』(1976年)へと結実します。
なお、先んじて急速に政治化するのはゴダールであり、1967年のオムニバス映画『ヴェトナムから遠く離れて』以降、とりわけ労使間の階級闘争や、中東問題へコミットしていきます。
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ベルトルッチのテーマは、ブルジョワジーの挫折やファシズムへの傾倒であり、爽快感と無縁な空間が生まれます。
革命前夜がどこまでも引き延ばされて、熟睡と愛撫とがその持続性を徐々に曖昧にしていき、遂に何の前夜かが忘却されて、誰もが同調者たる自分を受け入れるときに拡がってゆく、あの音なき「ファシズム」的土壌こそが、ベルトルッチの主題なのである。
(蓮實重彦)
(なお、革命前夜という言い方は、革命の翌日から、革命の夢想は悪夢に替わるものだという文脈で使われることが多いです。)
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共産党員である主人公フランチェスコ・バリッリが、革命を夢想しながら挫折していくこの映画は、実は政治的というよりも、ほろ苦さの印象が強くあります。
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この映画で重要な役割を演じるのがアドリアーナ・アスティです。
アドリアーナが演じるのは、時間の流れを恐れるブルジョワ階級の女性です。
アドリアーナは「時間が流れないといいのに」と何度かつぶやき、過去の写真をベッドで広げ、倦怠します。
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アドリアーナの、あまりにも端正で美しい顔は、『暗殺の森』のドミニク・サンダと匹敵します。
(後半では、アドリアーナは不眠に悩み、乱れた髪で夜中に精神科医にまで電話してしまうのですが。)
ゴダールが撮るアンナ・カリーナを思わせるクローズアップは、監督ベルトルッチによる愛を感じさせます。
(じっさい、インタビューでベルトルッチはそのように答えています)
また、けだるげにカウチに横たわるポーズ。
『革命前夜』はアドリアーナの存在なしには考えられなかったが、彼女はぼくの目には何よりも演劇そのものと映っていた。
(ベルナルド・ベルトルッチ)
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なお、撮影監督は、まだベルトルッチで有名なヴィットリオ・ストラーロではなく、ベテランのアルド・スカヴァルダです。
パルマの町を映し出すために、彼のハイキーの撮影方法により、ほとんど白に近い明るい映画となっています。
そこで、主人公の叔母にして恋人であるアドリアーナ・アスティも、黒い髪を持ちながらも、驚くべき白さで撮影されています。
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