本日4月22日は、アリダ・ヴァリの没後18周年です。
(1921年5月31日生誕 - 2006年4月22日死没)
それを記念して、アリダ・ヴァリの作品をご紹介しています。


アリダ・ヴァリ Alida Valli

  • 1921年5月31日生誕 - 2006年4月22日死没
  • 14歳でローマの実験映画センターに学び、1935年にデビューを飾るがその直後に戦争が勃発。
  • ムッソリーニ政権下のプロパガンダ的作品にかなりの抵抗を感じて出演を断ったこともあるという。
  • 戦後はセルズニックと契約し、1947年の『パラダイン夫人の恋』でアメリカ映画デビュー。
  • 1949年の『第三の男』でハリーの恋人で一躍名が知られるようになる。
  • 1954年には大スキャンダル、“甘い生活”事件にまきこまれ、3年間映画に出演出来なかった。

『夏の嵐』(1954)
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
共演 ファーリー・グレンジャー
撮影 G・R・アルド他

【あらすじ】
1866年、オーストリア軍占領下のヴェネツィアで観劇中の軍の将校と抗戦運動の指導者の侯爵との間に決闘騒ぎが起り、それを諌めに入った伯爵夫人は、従弟である侯爵を流刑にされながらも、その美貌の将校に狂おしく恋をする。
再び戦争が勃発し、密入国した侯爵は従姉のもとを訪ね軍資金の保管を依頼するが、夫人はその金を、将校に軍籍離脱の賄賂のためにと渡してしまう。
祖国は敗れ、ヴェロナにいる彼の元に馬車を急がせた夫人の見たものは……。

 


淀川長治の映画史上の100本など、多くのベスト作品のリストに名を連ねる作品ですが、その通りの驚くべき傑作です。



まず、カラー映画としての充実ぶり。
オープニングクレジットだけで、その上質な映像の肌触りに感動いたします。
ヴィスコンティがアシスタントを務めたルノワールの『恋多き女』の華麗なテクニカラーを思い出させます。


そして、大胆な構図と飽きのこない演出。
正直、ヴィスコンティの映画は苦手なのですが、初期のヴィスコンティは別です。
貴族趣味の大仰さが抑えられていて、セットの華麗さよりも、映像の動きに注力しており、映画とはこうしたものだ、と喜びの感情が沸き上がってくるほどです。
縦の構図も素晴らしく、全く飽きがきません。





そして、何と言っても、アリダ・ヴァリの素晴らしさ。
恋に狂った女は、映画史上何人もいましたが、恐らくその頂点に位置する演技ではないでしょうか。

お高く止まっていたイタリアの伯爵夫人が、外国人の若い将校に恋をして、身を持ちくずす... といった凡庸なメロドラマが、驚くべき新鮮さで語られます。

アリダ・ヴァリをしばしば覆うヴェールが、しばしば乱れ、ファーリー・グレンジャーによって外されるとき、その繊細な動きに心が震えます。








クライマックスのシーンで、ヴェールと帽子を外されたアリダ・ヴァリの、恥を忍びつつも、悲しみを堪える表情は、絶品です。



ファーリー・グレンジャーと共にするベッドで、櫛で髪をとかすシーンも実に官能的です。







ふと、戦後のイタリア映画全て無くなっても、この映画だけ残ればいいとさえ思ってしまうほどです。






 

この映画は、貴族の伯爵夫人が若者にずたずたにさいなまれる残酷さが描かれています。
でも、伯爵夫人も夫のある身ですね。
その人妻が若い兵士に熱をあげてしまう。不倫ですね。その狂態もあさましいなあ。
ヴィスコンテイは、そのあさましさの中に人間の悲哀を見つめた。
そこがこの作品の見事なところですよ。
(淀川長治)


#女優好きな人と繋がりたい 
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#エレガンス
#クラシック映画
#映画女優
#イタリア映画
#イタリア女優
#アリダヴァリ
#女優志願
#女優志望
#女優好きな人と繋がりたい 
#最も偉大な女優

#cinemaclassic 
#classicmovies 
#vintagemovie
#actress
#attice
#elegance
#alidavalli