来る2月13日は、キム・ノヴァクの91歳の誕生日となります。
それを記念してキムの作品を紹介します。
(1933年2月13日生まれ)
■
こちらは、キムの実質的なデビュー作となります。
オープニングクレジットに、Introducing Kim Novak とあります。日本語なら「新人 キム・ノヴァク」と言ったところでしょうか。
『殺人者はバッヂをつけていた』(1954)
監督 リチャード・クワイン
共演 フレッド・マクマレイ、ドロシー・マローン
撮影 レスター・H・ホワイト
【あらすじ】
南カルフォルニア銀行に2人組の強盗が押し込み、金を奪い、警備員を射殺して逃走する。
犯人がウィーラーであることを突き止めた警察は、情婦ローナに刑事ポールを接触させる。
自動車が動かなくなったローナに近づいたポールは、修理を待つ間に彼女に魅了され、その夜、二人はポールの部屋で一晩を共にする。
警部補の命令で、ポールは相棒のリックと共に、ローナの部屋の向かいから監視と盗聴を続ける。
ある日、部屋を出たローナをポールが尾行すると彼女が向かった先は、自分の部屋だった…
■
犯罪がテーマであり、ブロンドヘアの情婦が登場する、モノクロームの硬質な映像。
逆光の中に浮かび上がる男女のシルエット。
怪しげな電話をする女。
まずは、フィルムノワールとして分類される映画です。
バーバラ・スタンウィックの『深夜の告白』、ラナ・ターナーの『郵便配達は二度ベルを鳴らす』、リタ・ヘイワースの『ギルダ』『上海から来た女』、グロリア・グレアムの『復讐は俺にまかせろ』... など、類似した映画がすぐに思い出されます。
しかし、この映画でのキム・ノヴァクは、そうした歴代の妖婦(ファム・ファタール)とは異なった印象を与えます。
「汚ないのはお金じゃないわ、人間のほうよ」とつぶやくときの彼女の横顔のさびしい美しさが一瞬印象的で、それはむしろ、不倫の関係をつづけながら平凡なやさしい男との結婚と平和な生活にひそかにあこがれている孤独な娘の強がりを想わせるものだった。
欲望の果て、情痴の果てのだまし合い、殺し合い。そういった血なまぐさいエロチシズムが、『殺人者はバッヂをつけていた』の男と女にはない。
キム・ノヴァクはやさしすぎて、悪女としてはどうしても一本調子になる。
官能的ながめつさ、性的な貪欲さ、果てしなく男に求めていくという攻撃的なエロチシズムが彼女には欠けているのである。
(山田宏一)
■
とはいえ、この映画は、決して悪くない仕上がりであり、それも主演第1作としてはかなり上出来でしょう。
■
ところで、キムに真に近い存在として、思い出されてくるのは、マリリン・モンローです。
グラマラスというよりも、ふくよかで女性的な体型。
微笑む際に生まれるえくぼ。
実際、映画会社の戦略としても、マリリンに似たような女優として、キムを売り出した節があります。
キム・ノヴァクは、マリリンより7歳若いです。
しかし、マリリンが下積みが長かったため、主演第1作は『ノックは無用』(1952)であり、キム・ノヴァクの主演第1作とは、2年違いです。
1952年に20世紀フォックスがマリリンを送り込み成功したのを見て、1954年にリトル3のコロンビアがキムをデビューさせたのと思われます。
■
役どころも似通ったところがあります。
マリリンは『ナイアガラ』(1953)で悪女役を演じてみせた一方で、その後は、子供にギターを弾き聞かせる西部の女(『帰らざる河』1954)、純情な酒場の三流歌手『バス停留所』(1956)と、心優しいブロンドガールも演じてきました。
それは、キム・ノヴァクの『ピクニック』(1955)、『黄金の腕』(1955)、『愛情物語』(1956)などの役どころと通じます。
その意味で『めまい』(1958)は、キムの妖艶さと優しさとが奇跡的に融合した、稀有の傑作のように思えてきます。
■
なお、監督のリチャード・クワインの作品には、その後『媚薬』『逢う時はいつも他人』に出演しています。
キムとリチャード・クワインは、婚約をしたものの婚約は解消したと言われています。
#映画好きな人と繋がりたい
#洋画好きな人と繋がりたい
#女優好きな人と繋がりたい
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#女優
#女優志願
#女優志望
#エレガンス
#ハリウッド女優
#キムノヴァク
#キムノバク
#最も偉大な女優
#cinemaclassic
#classicmovies
#vintagemovie
#hollywoodlegend
#oldhollywood
#vintagehollywood
#actress
#elegance
#actrice
#KimNovak