本日1月20日は、パトリシア・ニールの生誕98周年となります。

それを記念して、彼女の作品を紹介します。
(1926年1月20日生誕 - 2010年8月8日死没)

 

パトリシア・ニールについては、『ティファニーで朝食を』の2E役で覚えていらっしゃる方が多いと思います。

 


パトリシア・ニール(Patricia Neal):

  • ケンタッキー州パッカード生まれ
  • ノースウェスタン大学で演技を学びNYへ。
  • 1947年 ブロードウェイでトニー賞受賞し、その後ワーナーと7年契約。
  • 1948年 映画デビュー。
  • 『摩天楼』で共演したゲイリー・クーパーと不倫関係となるが破局。
  • 1956年『群衆の中の一つの顔』でハリウッドに復帰。
  • 1962年『ハッド』でアカデミー主演賞を受賞した。
ゲーリー・クーパーとは、当時クーパーが46歳、ニールは21歳だったため、年の差があり、25歳の差は、ボギーとバコールを思い出さずにはいられません。
なお、エマニュエル・マクロンとブリジット夫人も、24歳差です。
 


パトリシア・ニールがゲーリー・クーパーと出会った映画がこちらです。

 

Amazonプライムビデオで無料で視聴可能です。

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『摩天楼』(1949)
監督 キング・ヴィダー
共演 ゲイリー・クーパー
撮影 ロバート・バークス

【あらすじ】
天才的な建築技師で、自分の設計には妥協を許さないハワード・ローク。
だがその理想主義は方々でトラブルの種となり、唯一の理解者キャメロン亡き後、彼は失職の窮亡に追いこまれてしまった。
一方、ニューヨーク・バナー新聞で建築欄を担当する女性記者ドミニクはロークの信念に心を打たれ、大物実業家ロジー・エンライトに彼を推薦。
エンライトから依頼された設計で成功を収め、復活したロークは多くの名声を手にするが…。

 

パトリシア・ニールは、やや垂れながらも大きな瞳、大きな口が印象的です。

腫れぼったい瞼が、アンニュイな印象も与えます。

口元も少々への字型をしているので、ベティ・デイヴィス、ジャンヌ・モローと似た印象を与えます。

(パトリシア・ニールはジャンヌ・モローより2歳上ですが)

 

この作品でのパトリシア・ニールは、シックな衣裳をまとい、ゲーリー・クーパーに対して、ほとんど笑顔を見せることないものの、激しい恋に落ち、情熱的に愛し合います。

 

大人の女ながらも、愛に生きるその一途な様子が胸を打ちます。


ヒッチコックの撮影で知られるロバート・バークスの、強いコントラストのある画面作りと相まって、極めてソリッドな印象を与える映画で、甘ったるさを一切排除した映画となっています。

 

妻帯者のゲーリー・クーパーが、ふと25歳下のパトリシア・ニールと恋に落ちてしまったのは、こうしたハリウッド映画の紋切型から程遠い世界に魅了されたからかもしれません。

 

それはまるで、ロッセリーニの映画を観た、イングリッド・バーグマンがロッセリーニに「いつでも、あなたの映画に出る準備があります」と手紙を書き送り、遂に逃避行しまったことを思い出させます。

 ※そのロッセリーニとバーグマンの出会いの年は、奇しくも「摩天楼」の公開年である1949年です。

 

なお、パトリシア・ニールはこの後、3年間で10本足らずの映画に出演して、ハリウッドから締めだされてしまいます。
 ※1950年に、再度ゲーリー・クーパーと『燃えつきた欲望』と共演します。

 

そのせいもあって、残念ながら、パトリシア・ニールの作品を私たちはたくさん観ることはできません。

















 

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