本日5月28日はキアラ・マストロヤンニの52歳の誕生日となります。

(1972年5月28日生まれ)

それを記念して、キアラの作品を紹介いたします。

 

『クレーヴの奥方』(1999)
監督 マノエル・ド・オリヴェイラ 
共演 アントワーヌ・シャピー、フランソワーズ・ファビアン、ペドロ・アブルニョーザ
撮影 エマニュエル・マシュエル

【あらすじ】
宝石店の娘カトリーヌは彼女に熱烈にアプローチするフランソワの愛に応えることなく、医師のクレーヴ伯と結婚する。
ある日、グルベンキャン財団主催の夜会に夫婦で出席したカトリーヌは、ゲストのロック歌手ペドロ・アブルニョーザに特別な感情を抱いてしまう。
しかし、それは決して許されることではなかった……。

 


フランス文学史上、最初の心理小説と言われる、17世紀のラファイエット夫人による同名の小説の映画化です。


その17世紀の小説を20世紀のパリを舞台に据えているのですが、相手役の男(ペドロ・アブルニョーザ)はロックミュージシャンであり、あろうことか、全編にわたりサングラスをかけています。
正直、それは興ざめなのですが、それを補って余りある、演出の素晴らしさと、キアラの美しさがあります。


ここで驚くのは、キアラの瑞々しい美しさです。

キアラは、1993年に、母ドヌーヴ主演の『私の好きな季節』で映画デビューし、1996年には『カメレオン』で初の主演を経て、1999年は女優として脂がのってきた時期と言えます。

キアラの美しさは、母ドヌーヴよりも、アヌーク・エーメを思い出します。
黒髪と、大きな唇、長い眉、なによりもたおやかな物腰。


ミステリアスでアンニュイな、アヌーク・エーメのDNAがふと、ドヌーヴの娘に宿ったような錯覚があります。
(この作品のベレー帽は、『モンパルナスの灯』のアヌーク・エーメを想起させます)











そして、何よりも、大きな瞳による視線。

キアラは目を伏せていることが多いのですが、ふと目を上げるときの瞳の素晴らしさは、アヌーク・エーメのようです。










この映画は、典型的な視線劇なので、映画的な視線の持ち主として、キアラが抜擢されたのではないかと思います。










フランスの同世代の女優、例えば、エマニュエル・ドゥヴォスや、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキや、ローランス・コートなどと比べ、キアラには役者としての「華」があります。

この映画は、それを残酷に示しています。


それにしても、数少ない、傑出した映画作家オリヴェイラの作品の主役に抜擢されるとは。
このオリヴェイラの作品は、ドヌーヴの『メフィストの誘い』や『永遠の語らい』に負けずと劣らず素晴らしい出来となっています。

 

母親を演じるフランソワーズ・ファビアンの落ちつきはらつた優雅さにくらべてみれば、キアラの未熟さは目に見えている。だが、あえて彼女に「奥方」役をあてがうことで見えてくる真実が存在するのだ。(...)

つまり、いかにもそれらしい恋愛小説の風土を鋭利に断ち切ったところに、物語は嘘のように成立するはずだと監督は確信しているのだ。

事実、母親の葬儀に姿を見せる無言のアブルニューザは、喪服姿のキアラとともに、ヒッチコックを超えたサスペンスをみなぎらせている。

『クレーヴの奥方』のオリヴェイラとともに、映画はまぎれもなく進歩したのだ。21世紀の初頭にこそふさわしい真の傑作である。
(蓮實重彦)


ところで、キアラが演じるクレーヴの奥方の名前がカトリーヌとなっていますが、これは原作にはない設定なので、オリヴェイラが勝手につけたのでしょうか。

 

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