本日12月15日は、ジョーン・フォンテインの没後10周年です。
(1917年10月22日生誕 - 2013年12月15日死没)
それを記念して、彼女の作品を紹介します。
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ジョーン・フォンテイン (Joan Fontaine)
1917年10月22日 - 2013年12月15日
イギリス人夫妻の次女として東京で生誕
※長女: オリヴィア・デ・ハヴィランド
※フォンテインは、母の再婚相手の姓
- 1919年 一家で渡米
- 1932年-35年 東京の高校に通う
- 1935年 舞台、映画デビュー
- 1940年『レベッカ』で一躍スターダムに
- 1941年『断崖』でアカデミー主演女優賞
- 1960年代 舞台活動へ
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この作品は、アカデミー賞主演女優賞を受賞した『断崖』をしのぐ、ジョーン・フォンテインのベストにして、マックス・オフュルスのベストです。
『忘れじの面影』(1948)
監督 マックス・オフュルス
共演 ルイ・ジュールダン
衣裳 トラヴィス・バントン
撮影 フランク・プラナー
【あらすじ】
20世紀初頭のウィーン。決闘を明日に控えたステファンは一通の名も知らぬ女からの手紙を受け取る。
そこには、彼がピアニストとして嘱望されていた頃に彼の隣室に住んで、初恋を胸に母と共に移転したが、その後ウィーンに戻り彼と再会、素晴らしい一夜を過ごした--という女の想いが切々と綴られていた。
そして、再度会った時には彼は既に娘を忘れ、想い出の夜に宿した息子は病死。
本人も今や死の床にあると手紙は告げる……。
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ジョーン・フォンテインのベストにして、マックス・オフュルスのベストです。
『邂逅』と『歴史は夜作られる』に並ぶ、メロドラマの傑作です。
お涙頂戴のお約束だと知ってはいても、いつも涙を抑えることができません。
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この映画のジョーン・フォンテインに、私たちが心を打たれるのは、その衣装の華麗さ(トラヴィス・バンタンによる)、その口数の少ない演技、それを補う彼女自身による切々としたナレーション、視線のひたむきさなど、その総体からです。
いつも伏目がちのジョーン・フォンテインが、ピアノを弾くルイ・ジュールダンを鍵盤の横から見上げる、その視線の切なさはでしょう。
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また、階段の素晴らしさ。
この映画では、階段が何度も出てきます。
そもそもが、ジョーン・フォンテインとルイ・ジュールダンが同じアパルトマンの同じフロアに住んでいたこともあって、空間の位置関係が重要です。
何か事が起きるとき、ジョーン・フォンテインもルイ・ジュールダンも、階段を使うのです。
ジョーン・フォンテインが、初めてルイ・ジュールダンと口をきいた日は、ルイ・ジュールダンが階段から降りてきました。
2人が初めて、愛を交わした夜、2人は階段を上がって、ルイ・ジュールダンの部屋へと入ります。
そして、後年、オペラハウスでルイ・ジュールダンに再会し動揺したジョーン・フォンテインは、階段を下りてオペラハウスを去ろうとします。
最後の逢瀬の時も、またジョーン・フォンテインは、あの初めての日を思い出しながら、階段を上るのです。
このように、メロドラマに必須の男女の感情の機微を、より繊細に伝える小道具として、階段があり、それをマックス・オフュルスと、撮影監督がこの上なく、美しい深みをもってキャメラにおさえているようです。
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ジョーン・フォンテインの存在の強さ・美しさ、そしてこの階段の見事な機能ぶり。
私たちが、映像芸術に感動するのは、決して物語だけによるのではありません。
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