来る3月23日はジョーン・クロフォードの生誕119周年です。
(1905年3月23日生誕 - 1977年5月10日死没）
それを記念して、彼女の作品を紹介いたします。
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Joan Crawford
・テキサス州サンアントニオ生まれ。
・本名Lucille Fay LeSueur。
・生れてまもなくカンザスに移住。
・19歳の時、チャールストンのコンテストに入賞したことからダンサーになり、ブロードウェイのレヴュー団に入団。
・1925年 MGMにて映画デビュー。
・映画雑誌で芸名を公募し、 『三人の踊子』からはJ・クロフォードとなった。
・1928年『踊る娘達』で脚光を浴びる。
・トーキー時代では歌やダンスを披露して喝采を受けた。
・1945年 アカデミー賞主演女優賞受賞。
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ジョーン・クロフォードは完璧な美貌をもった、ハリウッドクラシックを代表する名女優です。
すっと伸びる眉毛の形の美しさ、笑ったときの歯並びの見事さと頬の形、唇の広く滑らかな曲線。
孫引きで恐縮ですが、山田宏一は衣裳デザイナーのエイドリアンによるジョーン・クロフォードについての言葉を以下のように引用しています：
『くちびるが豊かで大きな口、キラキラ光る大きな眼、それに馬のように大きな鼻孔』が異様に目立つ顔だったが、『鼻筋は通っていて完璧なほど美しく、額も広く美しい』ので、『えらの張ったあごや、眼や口の大きさを強調しても、見事にバランスのとれる顔だった』
そうした発言が実感できる作品となっております。
『ユーモレスク』(1946)
監督 ジーン・ネグレスコ
共演 ジョン・ガーフィールド、オスカー・レヴァント
撮影 アーネスト・ホーラー
【あらすじ】
ポールは、11才の時に母親が与えてくれたバイオリンで腕を伸ばして音楽学校に入り、卒業後は有閑マダムのヘレンがパトロンになりリサイタルを開くまでになった。
彼女はポールへ愛情を抱くのだが、ポールは音楽にしか目を向けない。
絶望したヘレンは..
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ジョーン・クロフォードは41歳。
『ミルドレッド・ピアース』(1945)でアカデミー主演女優賞を獲得した翌年の作品となります。
名バイオリニストのパトロンヌを演じており、たまに眼鏡をかけたりもしています。
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この映画は後半、ジョーン・クロフォードとジョン・ガーフィールドとが接近していきます。
その際に、照明が若干変化していきます。
すなわち、それまでクリアだった照明が、わざとジョーン・クロフォードの顔に影を落とします。
顔の下半分だったり、右半分だったりと、影が落ち、ジョーン・クロフォードの顔に濃淡が生まれます。
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ラストシーン近くでは、夜の海での自殺を決意したジョーン・クロフォードには、夜闇のなか、わずかに光が差し込み、額を美しく照らします。
『暗くなるまでこの恋を』で、ドヌーヴの顔を見ながら、ジャン＝ポール・ベルモンドが「君の顔は風景だ」というセリフがありますが、ここでのジョーン・クロフォードこそ、そのセリフにふさわしいように思います。
広い額と、頬から顎への豊かな広がり。そして、蛾眉よりやや太くしなやかな曲線を描く眉。
それらが、過度に張り出すことがなく、美しいハーモニーをなしています。
溜息が出るほどに素晴らしい撮影です。
本当にハリウッドクラシックのスタジオでの美学は完璧です。
お涙頂戴のメロドラマが、一切の凡庸さを失い、胸をうつ映像へと転化するのです。
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撮影監督はアーネスト・ホーラー。
『黒蘭の女』(1938)、『風と共に去りぬ』(1939)で知られる巨匠です。
ジョーン・クロフォードととは、『ミルドレッド・ピアース』に続く協働となります。
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フィルムノワールの名優ジョン・ガーフィールドについても触れたいところですが、今日は割愛します。
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