6月19日のジーン・アーサーの没後33周年を記念して、彼女の作品を紹介しています。
(1900年10月17日生誕 - 1991年6月19日死没)

 

『俺は善人だ』(1935)
監督 ジョン・フォード
共演 エドワード・G・ロビンソン、エチエンヌ・ジラルドー
撮影 ジョセフ・オーガスト

【あらすじ】
社長の気まぐれで表彰を受けようかという日にたまたま大遅刻をしてしまい、それがおじゃんになるどころかクビにさえなりかけた主人公は、一人下宿で小説を書くのを楽しみにしている小心者。
快活な美人の同僚とデートにこぎつけたと思ったら、その場で逮捕されてしまう。
もちろん誤認だったが、自分が脱走中のマフィアのボスと瓜二つと知った彼は、これからも同じ目に遭いかねないと、ボスとは違う人物だという証明書を警察に発行させる……

 


ジーン・アーサーと、名優エドワード・G・ロビンソンとの共演です。
(なお、助演者も充実しています、『特急20世紀』のエチエンヌ・ジラルドーや、『駅馬車』『我が家の楽園』のドナルド・ミークなど)


女優の話から、いったんそれますが、主演のエドワード・G・ロビンソンの丸顔の魅力については語りつくせません。
とりわけ、フリッツ・ラングの『飾り窓の女』『スカーレット・ストリート』は彼の存在なしには語られません。
映画俳優に求められているのは、一定の演技力ではありますが、エドワード・G・ロビンソンは、その丸顔を含めた造型の素晴らしさです。
映画のアクションのなかで映えるのは、ユニークな造型なのです。


さて、そんなエドワード・G・ロビンソンは、この作品では、無遅刻無欠勤だけが取り柄のうだつのあがらない、小心な凡人を見事に演じていています。
そんな凡人の彼が愛している美貌の快活な同僚が、ジーン・アーサーです。

 





しかし、そんなエドワード・G・ロビンソンとジーン・アーサーが3回キスをするのですが、キスが突出して魅力的な映画と言えるでしょう。


1度目は、社長に無理やり飲まされて、昼間から泥酔したエドワード・G・ロビンソンが、前後不覚になりながらも、「社長のために死ねる。君にもだ。」と言って、ジーン・アーサーにキスをするのです。






2度目は、ジーン・アーサーがエドワード・G・ロビンソンの部屋を訪れ、彼が盗んだジーン・アーサーの写真が壁に飾ってあるのを見て、ジーン・アーサーが「あなたが盗んだ犯人だったのね。でも許してあげる」と言って、今度は、ジーン・アーサーがキスをするのです。
 ※なお、この時、エドワード・G・ロビンソンは、勤め人ジョーンズが瓜二つであるところの連続殺人犯マニオン役です。





 

3度目は、ラストシーンでめでたく、解放されたエドワード・G・ロビンソンと、ジーン・アーサーが上海へ向かう船の前で、プレス向けに写真を撮るシーンです。






この映画で、ジーン・アーサーは、机に足を投げ出して新聞を読んだり、横暴な刑事に対する怒りから嘘を延々と並べておちょっくったりする、自由で奔放な、
親しみやすい、ガールネクストドアのアメリカ女性を演じています。

 

 

 


1度目のキスシーンでは、そんな快活ですが蓮っ葉な女性ジーン・アーサーが、凡人エドワード・G・ロビンソンにキスをあっさりキスをされます。
その後、二度三度とキスが反復されるのですが、それが、映画の魅力的なアクセントになっているだけでなく、乾いた上質なエロティシズムを生んでいるのです。

 

思えば、ハリウッドのメロドラマは、優れた抒情的で、湿り気のあるキスシーンを生んできました(特に、エリザベス・テイラーのキスシーンの生々しさ)のですが、そうしたものとは別に、こうした、乾ききったキスの美学も記憶しておきたいと思います。
 

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