1月16日のキャロル・ロンバードの没後82周年を記念して、彼女の作品を紹介いたします。
(1908年10月6日生誕 – 1942年1月16日死没)
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キャロル・ロンバードは、ディートリッヒ、クローデット・コルベール、ミリアム・ホプキンス、ケイ・フランシス、ルイーズ・ブルックス、シルヴィア・シドニー、ドロシー・ラムーアと並ぶ、パラマウントのトップ女優です。
※パラマウントは、洒脱なイメージの強い映画会社です。それは、ヨーロッパ出身のディートリッヒやクローデット・コルベールによるものかもしれません。
キャロルの同い年の女優としては、ベティ・デイヴィス、アンナ・マニャーニがいます。
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なお、『ルンバ』はAmazonプライムで無料にて視聴できます。
『ルンバ』(1935)
監督 マリオン・ゲーリング
撮影 テッド・テズラフ
共演 ジョージ・ラフト
【あらすじ】
ハバナに流れて来たダンサー、ジョーはアメリカの富豪の娘と知り合うが、彼女の恋人と衝突したため店をクビになってしまう。
やがてルンバを上手に踊る娘とニューヨークに乗り込むのだが...
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前回紹介した『ボレロ』に続く、ジョージ・ラフトとのダンス映画です。
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キャロル・ロンバードは、背中の女優です。
ハリウッド最盛期にあっては、背中の女優と言えば、キャロル・ロンバードでした。
彼女の背中は、この作品においては、ジョージ・ラフトとダンスを踊るシーンで観ることが出来ます。
なんと、ゴージャスな映像でしょう。
映画とは、本来こうした、人を陶酔させるようなエレガンスこそが価値ではなかったでしょうか。
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そこでキャロル・ロンバードが纏っているのは、いずれも滑らかに光る華麗なイヴニングドレスです。
(衣装デザインは、トラヴィス・バンタン)
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思えば、傑作『生きるべきか死ぬべきか』でも、トリュフォーが映画史上最もゴージャスな衣裳と呼んだドレスを、キャロル・ロンバードは纏っていました。
ハリウッド最盛期の女優たちは、顔や衣装や声だけでなく、歌や、踊りや、裸体以外の身体のフェティシズム的な美しさ(脚線美や瞳の美しさ、髪)で、魅了していたのです。
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キャロル・ロンバードの背中の美しさに比べられるのは、他に『汚名』のイングリッド・バーグマンの背中、あるいは、『ゲームの規則』のノーラ・グレゴールの背中でしょう。
余談となりますが、そうした映画女優の最盛期の美学を、戦後踏襲したのは、カトリーヌ・ドヌーヴでした。
彼女は、フランス映画の伝統 ---女優で言えば、ダニエル・ダリューやミシェル・モルガン---の正統な後継者なのです。
彼女は、その深い彫りのある美貌だけではなく、サン=ローランの衣装、生涯染め続けたブロンドヘアによって、私たちを魅了してきました。
姉と比べて演技の素養のない、フランス人形のような小娘といくら言われようとも、ドヌーヴは、演技力よりも、画面におけるフォトジェニーを優先させてきたのだと思います。
それが、ドヌーヴにとっての映画女優だったはずです。
(同様に、イザベル・ユペールは、グレタ・ガルボの後継者たらんとしています)
そうした後継者は、現代ハリウッドでは、ケイト・ブランシェットでしょう。
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