7月30日のクローデット・コルベールの没後27周年を記念して、彼女の作品を紹介します。
(1903年9月13日生誕 - 1996年7月30日死去)

クローデット・コルベールは1903年パリに生まれました。
6歳の時にニューヨークへ渡り高校卒業後、速記者となりましたが、女優を志し舞台デビューします。
一方で、1927年『力漕一挺身』で映画デビューを果たします。
パラマウント映画で活躍しつつも、舞台を続けました。
1934年に『或る夜の出来事』でアカデミー主演賞を受賞しました。

 

アカデミー賞受賞作品の『或る夜の出来事』が有名ですが、彼女のベストはこちらのコメディだと思います:

 

『パームビーチ・ストーリー』(1942)
監督 プレストン・スタージェス
共演 ジョエル・マクリー
撮影 ヴィクター・ミルナー


【あらすじ】
実現しそうもない発明に打ち込む夫に愛想をつかして家を出た妻は独身の貴族と親しくなる。
一方、後を追った夫も公爵夫人に気に入られ、避暑地のパームビーチで奇妙な四角関係が始まる。

 

1930年代~40年代に流行したスクリューボール・コメディの傑作の1つです。

スクリューボール・コメディは、ラヴコメディの1つの形態ですが、スクリューボール=変わり者が主人公となる作品です。

そして、特徴的なのは、婚約者同士が結婚できなかったり、離婚予定の男女が離婚できなかったりするという、失敗がテーマとなっているのです。

 

この映画も、クローデット・コルベールが夫のジョエル・マクリーに愛想を尽かして、離婚の町パーム・ビーチへ逃げ、それをジョエル・マクリーが追い、離婚が失敗する話です。

物語の最後は、離婚が失敗するだけでなく、映画史上最も奇想天外なオチがついております。

荒唐無稽で、ご都合主義の極みのような展開です。

 

そんなアクロバティックな結末だけでなく、パーム・ビーチへ向かう列車は、スクリューボールな変人たちが登場します。

ウズラを撃つ会と称する8人ほどの中年男性たちの一行が、無一文のクローデット・コルベールをゲストとして迎え、彼らの専用車両へ招きいれます。

そこで繰り広げられる大騒ぎは、ハリウッド黄金期らしい、抑制の利いた荒唐無稽のギャグの嵐です。

 

お笑い芸人が顔芸をしたり、これ見よがしな変なことをしたりするわけではありません。

映画俳優のプロたちが、列車の中で鉄砲を撃ったり、クローデット・コルベールの寝室まで大勢で入ってきたり、動物を連れて寝台車両に入っていったりするのです。

 



 

さて、クローデット・コルベールですが、丸顔が愛くるしく、かつ優美な容姿をしています。

1930年代ハリウッドにふさわしく、光沢の美しいドレスを纏っています。

ジョエル・マクリーとのラブシーンでは、瞳が潤み、実にソフィスティケートされたドラマを演じます。

 

※スクリューボール・コメディは、ソフィスティケイティッド・コメディとも呼ばれました。

 

 

クローデット・コルベールがドレスの背中のホックを、ジョエル・マクリーに外してもらうのに、ジョエル・マクリーの膝の上に座るシーンは、微かにエロティックですが、2人とも正装をして涼しい顔で演技をするので、実に優雅な印象を残します。

現代日本はもちろんのこと、世界にあっても、このように優雅なコメディは完全に失われてしまいました。

それは、監督や脚本家の問題だけではなく、役者もそうした資質を備えていないことによります。

 

こうした映画だけを観ていれば、人としての品性を失わずに済むように思います。

 

 











 

 


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