明日のNHK BSで『勝手にしやがれ』が放映されます:

8月5日(月) 午後1:00〜午後2:31

 

ただいま五輪が行われているパリの生々しい空気を感じさせる映画です。

以下に過去の投稿を再掲します:
 

『勝手にしやがれ』(1960)

監督 ジャン=リュック・ゴダール

原案 フランソワ・トリュフォー

共演 ジャン=ポール・ベルモンド

撮影 ラウール・クタール

 

【あらすじ】

警官を殺してパリに逃げて来た自転車泥棒のミシェルは、アメリカ人の恋人パトリシアとお互い自由で束縛のない関係を楽しんでいた。

そんなある日、彼の元に警察の手が及んでくる。

パトリシアはミシェルの愛を確かめる為、彼の居場所を警察に密告、そして彼にも同様に警察が追ってきた事を伝えるが……


ジーン・セバーグ(Jean Seberg) 

  • 1938年11月13日、アメリカアイオワ州生まれ。父はスウェーデンからの移民。
  • オットー・プレミンジャー監督に見出され、『聖女ジャンヌ・ダーク』(1957)でデビュー。
  • 同監督の『悲しみよこんにちは』(1958)でのベリーショートが話題に。
  • ゴダールの長編第1作『勝手にしやがれ』で一躍時代の寵児に。
  • その後、公民権運動や反戦運動に傾倒。
  • 1979年8月30日、アルコールとバルビツールによる自殺で死去したと言われるが、FBIによる暗殺説もある。

ジーン・セバーグはハリウッドでデビューし、フランスでもブレイクした女優です。
ただし、『勝手にしやがれ』以降の作品については、残念ながらあまり目にする機会は多くはありません。

そして、弱冠40歳の若さで夭逝するのです。

 

私たちが『勝手にしやがれ』を観るとき、いつも驚かされるのは、ジーン・セバーグの色褪せない瑞々しさです。
ジーン・セバーグは、1960年という時代感を全く感じさせないのです。
64年も前の女優とは思えません。

『悲しみよこんにちは』の主人公の役から名づけられた、セシル・カットと呼ばれたベリーショートヘアこそが、圧倒的に新しい美として登場して、いまもそれが続いているのです。


ジーン・セバーグのセシルカットの美しさがなければ、ヌーヴェル・ヴァーグの歴史的なインパクトは半減していたように想像します。

 

 

むろん、それまでにも、ショートヘアの女優は存在していました。

1920年代というフラッパーの時代のルイーズ・ブルックスがまずは先行世代としております。

(ベッシー・ラヴもそうです)

『ローマの休日』(1953)のオードリーが、映画の中で髪を大胆に切ったことは誰しも覚えているでしょう。

『ハリーの災難』(1955)でデビューした、シャーリー・マクレーンもキュートなショートヘアでした。

 

しかしながら、ジーン・セバーグのベリーショートヘアには全く別の衝撃がありました。

それは、髪の短さもさることながら、両性具有的であったのです。

それは、先行する世代、フランスでは何と言ってもBB、米国では、マリリン・モンローやベティ・グレイブルなどのピンナップガール上がりの女優たちの、(本人たちの本意かどうかはともかく)女性的な魅力に強烈なアンチテーゼだったのだと思います。


 

※なお、ジーン・セバーグの正統な後継者は、ウォーホールのミューズだったイーディ・セジウィック(1943年-1971年)だと思います。


さて、『勝手にしやがれ』では、そんな彼女をパリの街中で歩かせたことも重要です。


ドゴールの行進が実際に行われたような街角に立って新聞を売ったり、オルリー空港で映画監督にインタビューしたりするような女優はこれまでいませんでした。

そうした生々しさこそが、ヌーヴェル・ヴァーグのスタイルだったことは言うまでもありません。
 

(そんなスウェーデン系アメリカ人に惹かれたゴダールが、次に起用したミューズは、同じ北欧系のデンマーク人のアンナ・カリーナだったのです)

 

 

 












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