来る5月29日は、ロミー・シュナイダーの没後42周年となります。
(1938年9月23日生誕 - 1982年5月29日死没)

それを記念して、ロミーの作品を年代順に紹介しています。
(以前の投稿の再掲となります)


こちらは日本盤DVDの出ていない作品です。

※『はめる/狙われた獲物』という邦題でVHSが出ています。

 

『マックスとリリー』(1971)

監督 クロード・ソーテ

共演 ミシェル・ピコリ

撮影 ルネ・マトラン

衣裳 イヴ・サン=ローラン

 

【あらすじ】

犯罪者逮捕に異様な執念を燃やしながらも、犯人を取り逃がした刑事マックス。

捜査中、兵役仲間だったアベルが盗難車を扱う屑鉄屋を営んでいることを知ったマックスは、アベルの情婦であるリリーに近づき、彼らが銀行強盗を謀るよう画策する。

しかしリリーとの間に奇妙なロマンスが生まれ……。


※ドヌーヴらが候補に挙がっていたリリー役を、ロミー自らソーテ監督に直訴して勝ち取り、"お姫様女優"のイメージを見事に払拭した。



ロミーが出演したクロード・ソーテの作品は、以下の通りです:

『すぎ去りし日の…』(1970)
『マックスとリリー』(1971)

夕なぎ』(1972)

『Mado』(1976)
ありふれた愛のストーリー』(1978)

 


ロミーは初の娼婦役として登場します。その艶やかさ。

いかにも娼婦風でありながらも品のあるワンピース。

レザーのコート。












 

 

 

 

 

この作品は、ミシェル・ピッコリを中心とした映画ですが、ピッコリとロミーの少ない会話の、濃厚な時間が実に印象的です。

特に、ピッコリは犯罪者をはめる役なので、警官だとバレないように言葉数が少ないのは、ある程度仕方ないにしても、タバコを吸ったり、トランプに興じたりするだけで、ロミーとほとんど実のある会話はしません。

 

ニセ銀行員としてピッコリは、いつ銀行に金があるか、銀行から金を盗むのは大して悪いことではないということを、涼しい顔で伝えるだけです。

 




無論、愛の告白などはしないどころか、キスを一度する程度です。

にもかかわらず、ラストシーンでは驚くべき展開が訪れます。

それは、ピッコリとロミーの間に、深い愛がはぐくまれているからでしょう。

 

ロミーとピッコリとが急に接近するのは、抱擁や告白などではありません。

浴室にいるロミーをキャメラで撮影するという行為です。

そこで、ピッコリは、ロミーに黒い帽子を与え、裸体のロミーがそれをかぶるのです。

 

ロミーは、(ドヌーヴと違って)豊かな髪が魅力なのではなく、ひっつめにした髪や帽子姿なのですが、それがことのほか強い印象を与えるのです。

 




 


帽子姿は、ヴィスコンティの『ルートヴィッヒ』や、ソーテの『夕なぎ』や、アンリコの『追想』でのロミーを思い出せます。ロミーほど、帽子により、印象が強くなる女優はいないかもしれません。

ここで、ロミーは「帽子の似合う女優」と表現したくはないのは、帽子が魅力的なアイテムという訳ではないからです。

『ルートヴィッヒ』の帽子は王族にふさわしい華麗な装飾をもっていますが、それ以外の帽子は、特に大した特徴もない帽子なのです。

帽子を被るときに、ロミーは輝くのです。

※なお、黒いビニールコートと赤いワンピースはサン=ローランによるものです。(クレジット無し)

 












 

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