来る5月29日は、ロミー・シュナイダーの没後42周年となります。
(1938年9月23日生誕 - 1982年5月29日死没)

それを記念して、ロミーの作品を年代順に紹介しています。
(以前の投稿の再掲となります)

 

この作品は、ルイ・デリュック賞を獲得した作品です。

 

『すぎ去りし日の…』(1970)

監督 クロード・ソーテ 

共演 ミシェル・ピッコリ

撮影 ジャン・ボフェティ

 

【あらすじ】

自動車事故で死にかける建築家がまさに人生を走馬灯のように回想する。

32年来の親友との少年時代なども想い浮かぶが、専ら、妻との日々や愛人との出会い、成長した息子と過ごしたよき時間などが思い出される。

と同時に、事故を冷静に見つめる自分がいる。

彼は妻と別居状態にあり、同棲中の愛人といよいよ入籍を考えていた……

 

ロミー・シュナイダーは、ミドルショットの似合う女優です。

すなわち、クローズアップでは魅力が出ない女優ということです。

 

では、クローズアップの似合う女優とは誰でしょうか。

それは端的に、ハリウッドクラシックの北欧系女優でしょう。

ガルボ、ディートリッヒ、バーグマン。
(とりわけガルボへのクローズアップはスーパークローズアップです)

ロミーと同時期であれば、カトリーヌ・ドヌーヴでしょう。


そうした古典的な美しさを持つ女優たちのために、クローズアップは使われてきました。

 

ロミーはそうした古典的な美女ではありません。

 

もちろん、シシーという王女役でキャリアが始まっているからには、十分に美しいわけですが、

キャリアにおいて紆余曲折を経て来た彼女は、そうした古典的な美に寄りかかってはいられない存在となりました。

とりわけ、『夏の夜の10時30分』(1966)以降は、一種のエキゾシズムさえ感じさせる妖艶さを帯びています。

 

このミシェル・ピッコリとの共演作では、彼女へのクローズアップにはあまり多くはなく、

むしろ腰から上を捉えたミディアム・ショットが彼女の魅力を引き出しているように思います。

 

彼女がゆったりとしたポーズをとり、微笑むショット。

 

 

 

ミシェル・ピッコリと自転車で寄り添うショット。

 

 

もちろん、胸から上のクローズアップはあるのですが、それはいわゆるクローズアップ的な魅力が希薄です。

 

ロミーは、ドヌーヴのようにその美貌を味わう女優というより、全身の存在感で勝負している女優なのです。

 

ロミー・シュナイダーという女優の最大の武器は、その表情の豊かさ --- というのが陳腐なら、女優のなかでも並ぶ物が見当たらない「表情の運動神経の良さ」にある。

ソーテがういみじく指摘したとおり、わずかな気配を置いて一瞬のうちに、激しい怒り、喜び、哀しみ、あきらめ、不安などが、その美しい美貌から噴出するのだ。

本作は、ロミーのこの特長が意識的に活用された初の映画と言える。

(佐々木秀一)

 











 

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