2月27日のエリザベス・テイラー(リズ)の生誕92周年に向けて、彼女の作品を紹介しています。
(1932年2月27日 - 2011年3月23日, 79歳没)
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こちらは、フィッツジェラルド原作の作品です。
Amazonプライムビデオで無料で視聴可能です。
ただし、配信では、テクニカラーの美しさは今一つです:
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08YC17556/ref=atv_dp_share_cu_r
『雨の朝巴里に死す』(1954)
監督 リチャード・ブルックス
共演 ヴァン・ジョンソン、ドナ・リード、ロジャー・ムーア
撮影 ジョセフ・ルッテンバーグ ※テクニカラー
原作 フィッツジェラルド『バビロン再訪』
【あらすじ】
終戦の日のパリで出会った元従軍記者で作家の卵チャールズと美しい娘ヘレン。
やがて劇的にゴールインするが、ヘレンの姉マリオンもチャールズを愛していたが、傷心を抱えたままほかの男性と結婚。
妹夫婦には娘ヴィッキーが誕生したが、奔放なヘレンは毎夜遊び歩き、家に寄りつかない。そのうち、夫も酒に溺れるようになる。
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『巨象の道』同様テクニカラーの美しい作品です。
リズのすみれ色の瞳や、黒い髪、黒いいまつ毛、そして、原色系のカラフルな衣装が魅力的です。
ここで、リズは、(セットの)パリの街を背景に、奔放で積極的で情熱的な女性を演じます。
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淀川長治によると、映画で初めて見たフレンチキスだそうです。
確かに、リズの余りある情熱は、そうしたフレンチキスに似つかわしいかもしれません。
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リズは強さをもった女を演じることが多いのですが、ここでは傷つきながら死にゆく女性を演じています。
とりわけ、早朝の凍てつく氷雨に濡れ、チャールズの家で失望と悲しみを演じるところがクライマックスと言えます。
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なお、この作品ではリズのショートヘアを味わえるのですが、リズは、撮影途中に勝手にショートヘアにしてしまい、監督に叱られたそうです。
※なお、007のロジャー・ムーアのデビュー作です。
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撮影は、ジョセフ・ルッテンバーグです。
彼は、以下の傑作を手掛けている、アカデミー賞撮影賞を4度受賞したロシア生まれの名匠です。
- キャサリン・ヘップバーン主演『フィラデルフィア物語』
- グリア・ガーソン主演『ミニヴァー夫人』
- イングリッド・バーグマン主演『ガス燈』
- グレタ・ガルボ主演『奥様は顔が二つ』
- オードリー・ヘップバーン主演『緑の館』
そのスタイルは自ら照明をディレクションをする厳格さで、影の美しさは、『哀愁』や『ガス燈』で特徴的です。
この作品での、リズが逆光で浮かびあがるシーンは、いかにもルッテンバーグらしいショットです。
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