カトリーヌ・ドヌーヴは、37歳の『終電車』(1980)の大成功のあと、引退を考えたのですが、
翌年のアンドレ・テシネ監督との出会いにより、キャリアを継続させていきます。
大作映画や娯楽映画やコメディ映画にも出て、『インドシナ』(1992)で再度成功を収めます。
また、その一方でお気に入りの監督の作品や、新進の監督の低予算映画にも出演し続けました。
1984年にトリュフォー、1990年にジャック・ドゥミに続き、1996年には、遂にマストロヤンニとも死別することになります。
偶然かどうか、この時期(1995-99年)の作品群には、それまでのドヌーヴと異なる迫力があります。
個人的にドヌーヴの最も好きな時期でもあります。
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この作品ではドヌーヴが歌っています。
Belle Maman (1999)
監督 ガブリエル・アギヨン
共演 ヴァンサン・ランドン
撮影 ロマン・ウィンディング
【あらすじ】
セヴリーヌとの結婚式の日、アントワーヌは自分が神父に宣誓すべきでなかった。
彼は義理の母であるレアルと恋に落ちたばかり。
トラブルは始まったばかりだ。
アルコール依存症の母親、ゲイだと言う親友、何かを疑っている妻の間で、アントワーヌはどこに向かえばいいのかわからなくなる...。
ハリウッド風のラヴコメディで、原題は「美しいママ」です。
妻の母親であるドヌーヴに恋する男の話です。
内容はたわいもないものですが、この作品のドヌーヴの妖艶さは、ただ事ではありません。
傑作『夜風の匂い』(1999)もそうでしたが、豊かなドヌーヴの髪の波打つ様子は実にグラマラスです。
なお、この作品でドヌーヴは歌も披露しています。
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