3月16日は、イザベル・ユペールの71歳の誕生日でした。
(1953年3月16日生まれ)
それを記念して、彼女の作品を紹介しています。



今日ご紹介するのはユペールの中期の傑作です。

 

『女の復讐』(1991)
監督 ジャック・ドワイヨン
共演 ベアトリス・ダル

撮影 パトリック・ブロシェ

【あらすじ】
夫アンドレが死んでから1年後、セシルは夫に愛人がいたことを知る。
セシルはその愛人スージーの家を訪ね、彼女を追い込んで行く。
そこへセシルの現在の愛人ステファンが加わって来る…。



ヌーヴェル・ヴァーグ以後のフランス映画を率いた監督は、ユスターシュ、ガレル、ドワイヨンの3人でした。

いずれも寡黙で苦渋な語り口の映画を生みだしていて、とっつきづらさがあります。
しかしながら、困難な時代を生きる映画作家として、誠実な姿勢であると思います。

 

「ヌーヴェル・ヴァーグ」の真の衝撃は、たんにマルセル・カルネらの息の根を止めたことにあるのではなく、『勝手にしやがれ』を共感をこめて歓迎した世代のほとんどが、ゴダールの饒舌によって言葉を奪われてしまったことにある。
「ヌーヴェル・ヴァーグ」は、その正統的な後継者たろうとする人材を、ほとんど神経症的とも呼ぶべき欠語感の中に閉じこめてしまったのである。
(蓮實重彦)



この映画はひたすらに息苦しい女たちの戦いです。

 

ユペールと、その死んだ夫の愛人だったベアトリス・ダルとの会話がほぼ全ての、2時間以上のフィルムとなっております。

前哨戦が2時間続き、最後の10分になり、ようやく、凶器がユペールのカバンから無造作に取り出され、悲劇へあっという間に紐づきます。
 

それにしても、ユペールによる復讐の恐ろしさ。

 

死んだ夫の愛人であるベアトリス・ダルに復讐するために、ベアトリスに親しくなるふりをして、自分の現在の愛人を送り込む。

その罠に引っかかったベアトリスに、夫だけでなく、いまの男まで取った女だと言って、完膚なきまでに否定の言葉を浴びせかける。

 


囁くような声が中心ですが、間欠泉的に感情が爆発するスタイル、登場人物が怒鳴りあうスタイルは、その後のフランス映画に大きな影響を与えたと言えましょう。

 


ユペールがフランス映画史に残したのは、ハリウッド崩壊以降の寒々とした風景に、そこに佇み、視線を放つ、女優らしからぬ女優のあり方だったように思います。

 














#映画好きな人と繋がりたい
#洋画好きな人と繋がりたい
#女優好きな人と繋がりたい 
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#エレガンス
#映画女優
#女優志願
#女優志望
#最も偉大な女優
#イザベルユペール
#フランス女優

#actress
#elegance
#actrice
#élégance
#isabellehuppert

 

#ベアトリスダル
#ドワイヨン
#BéatriceDalle