来る7月7日に没後57周年を迎えるヴィヴィアン・リーの作品を紹介しています。
（1913年11月5日生誕 - 1967年7月7日死没)
■
『風と共に去りぬ』は、あらすじ紹介も不要の、ハリウッド絶頂期のテクニカラーによる大作です。
前回掲載はこちら：
■
改めて、ハリウッド絶頂期の意味を紐解きたいと思います。
■
ハリウッド映画は、1930年前後にサイレント映画からトーキーへ移行し、
すぐにも大富豪ハワード・ヒューズによる超大作『地獄の天使』(1930)が公開されます。
2年にわたる製作期間と、100万ドルを超える製作費とが破格でした。
更に、ハリウッドは進化を遂げ、1935年には早くもカラー映画へ移行します。
同時に、ヘイズコードと言われる業界の自主規制も導入され、性や暴力が排除され、ハリウッドは「健全化」します。
じっさい、ギャング映画は『ゴッドファーザー』(1972）までハリウッドから消えるのです。
加えて、ナチスドイツから逃れて、多くのヨーロッパの映画人や知識人たちが米国にやってきて、歴史上類を見ない人種のるつぼが生まれます。
（最も有名なのは、ドイツの映画監督フリッツ・ラングの亡命です。他にも、ダグラス・サーク、ロバート・シオドマクなど。かのドイツの劇作家ブレヒトなども映画産業に関与します。）
■
以上が、1930年代の黄金期を支えた外的な要因です。
そこでは、5つのメジャー映画会社と3つの準メジャーが、商品としての映画を、いわばベルトコンベヤーに乗せたような形で次々作っていくようになりました。
この仕組みはスタジオ・システムと呼ばれます。
米国では、おおむね、1960年前後くらいまで、機能していました。
■
現在の映画作りと異なるのは、配給・製作の全ての機能が統合されていたことです。（垂直統合と呼ばれます）
現在は、垂直統合は違法とされており、配給と製作が分離され、監督・俳優・スタッフが都度調達になっています。
すなわち、作品ごとに、監督・俳優・スタッフを、各エージェントへ依頼して、プロジェクトを組むのです。
それはベルトコンベヤーでなく、カスタムメイドと言っていいでしょう。
■
それに対して、スタジオシステム時代のベルトコンベヤー式の量産体制は、金太郎飴的であり、個性を封殺する傾向があったことは確かです。
ワンパターンで、凡庸な作品が多かったことは確かでしょう。
その代わりに、一定の質が担保されていたために、『クレオパトラ』(1963）のような途方もない大失敗作を生むこともありませんでしたし、重要なのは、そんな中から、ときおり傑出した作品が生まれたということです。
■
思いつくままに挙げてみましょう。
- ジョン・フォード『周遊する蒸気船』(1935)、『駅馬車』(1939)
- ハワード・ホークス『赤ちゃん教育』(1938)、『ヒズ・ガール・フライデー』(1940)
- エルンスト・ルビッチ『天使』(1937)、『ニノチカ』(1939)、『街角』(1940)
- ジョージ・キューカー『椿姫』(1937)、『フィラデルフィア物語』(1940)
- フリッツ・ラング『暗黒街の弾痕』(1937) ※1934年渡米
- ヒッチコック『レベッカ』『海外特派員』(1940) 『断崖』(1941) ※1939年渡米
- レオ・マッケリー『邂逅』(1939)
そしてミュージカル。
バズビー・バークレーから、アステア＋ロジャースへ。
コメディは、チャップリン、キートンから、マルクス兄弟へ。
そして、無数のB級映画。(B級は、2本立ての映画の前座の1本という意味)
『風と共に去りぬ』は素晴らしい作品ですが、もし、途中で監督のジョージ・キューカーが降板せずに、ヴィクター・フレミングのような監督が継ぐことさえなければ、もっと素晴らしい作品になっていたことでしょう。
■
さて、そんな黄金期である1930年代に、ヴィヴィアンは英国からやってきたのです。
一方、オードリーやマリリンを「遅れてきたスター」と呼ぶのは、
彼女たちは、こうした1930年代=黄金期ではなく、1950年代=崩壊期に登場してきたからです。
真のハリウッドスターは、ヴィヴィアンであり、
先行する同じくヨーロッパ系のディートリッヒやガルボであり、
キャサリンの方のヘップバーンであり、
ベティ・デイヴィスやバーグマンなのです。
#映画好きな人と繋がりたい
#洋画好きな人と繋がりたい
#女優好きな人と繋がりたい
#女優さん好きな人と繋がりたい
#女優好きさんと繋がりたい
#映画好き
#女優
#美女
#女優志願
#女優志望
#最も偉大な女優
#エレガンス
#ハリウッド映画
#風と共に去りぬ
#ヴィヴィアンリー
#ビビアンリー
#cinemaclassic
#classicmovies
#vintagemovie
#actress
#elegance
#vivienleigh
#gonewiththewind