5月6日はマレーネ・ディートリッヒの没後32周年でした。
(1901年12月27日 - 1992年5月6日, 90歳没)

それを記念して、ディートリッヒの作品を紹介しています。
(以前の投稿の再掲となります)


こちらの作品は、ディートリッヒ版『風と共に去りぬ』とでも言えましょう。

製作年も2年違いですし、プロデューサーが『風と共に去りぬ』のセルズニックです。

 

Amazonプライムビデオで無料で視聴可能です:

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『沙漠の花園』(1936)
監督 リチャード・ボレスラウスキー
共演 シャルル・ボワイエ

撮影 W・ハワード・グリーン

【あらすじ】
修道院育ちのドミニは、少女時代を捧げた父の死後、パリ、ウィーン、リビエラとまわったが慰めを得られず、教母ジョゼフィンの勧めでアルジェリアを目指す。
紹介先のベニ・モラのルビエ神父のもとに赴く途中、汽車の中でドミニはボリスという魅力的な青年に会う。

 


さて、ゴダールやトリュフォーたちの映画雑誌『カイエ・デュ・シネマ』で対談が掲載されたことがあります。
内容は、1940年~50年代のハリウッド映画について、というものでした。
大変興味深いコメントを、フランスの若者たちがしています。

後に『美しき諍い女』を撮るジャック・リヴェットは以下のようなことを言っています:

 

40年代~50年代の何本かのアメリカ映画を見た時、確かに思いがけずいい映画に出くわして驚かされることはあるが、逆にひどく失望させられることも同じ位あるのだ。

だいたいにおいて野心的な作品にはひどく失望させられ、全く商業ベースにのってとられた映画から思わぬ感動を味わわせてもらうことが多かった。


ここで、リヴェットが言いたいのは、コマーシャルであることが往々にして傑作を生み、反コマーシャルであることは失敗する傾向があったという事実です。



よく芸術家や批評家や学者は、「商業主義と迎合すると、作品の純粋性が損なわれる」という言い方をします。

しかし、それは耳障りのいい言葉に過ぎず、そんなに世界は単純ではないように思います。

 

このブログ/SNSで紹介しているクラシック映画は、ある見方をすれば、女優を「売り物」にする、商業主義的で「不純」な作品ばかりです。
 

しかし、私は、それでいいし、逆に、それがいいのだとさえ思っています。

 

映像に限らず、商業主義的な文化芸術では、確かに女性を商品化したり、安易なステレオタイプなイメージに押し込めたりする場合はあります。

じっさい、昨今のクールジャパンという名のもとに量産されている、アニメ・マンガ・ゲームなどはそうしたものばかりで、うんざりします。

 

しかし、その一方で、ミニシアターで上映される独立系の映像作品は、高い確率で辛気臭く、退屈してしまいます。

 

私たちは、ステレオタイプか/辛気臭さか、という二者択一を常に選ばされています。

しかし、そうした二者択一と無縁な時空が、黄金期のハリウッドやヨーロッパや日本の映画だったのです。

そこでは、優れた作品が多くの観衆の支持を集める現象が確かに存在したのです。

 


さて、脱線から戻ります。

 

このディートリッヒのメロドラマ『沙漠の花園』は、商業主義的としかいいようのない企画から生まれています。

 

カラー最初期の映画として、大プロデューサーのセルズニックが、パラマウント映画からディートリッヒを借りて、フランス出身のスターのボワイエを当てこんだ企画です。

カラーが高価であったがゆえに、上映時間が短かったり、セットは書き割りのような安っぽいものだったり、音楽が大仰だったり、本当はアフリカの砂漠という設定なのに、アリゾナの砂漠で代替したり...


そんな凡庸さにもかかわらず、意外にも、信じがたく美しい映画に仕上がっているのです。
パステルカラーで統一された画面づくり、陰翳に富んだ照明、そして、何よりもディートリッヒの瞳。

 

セルズニックは、この作品で自信を得て、かの『風と共に去りぬ』の映画化に着手できたのではないでしょうか。

 

ところで、ガルボは、1作品もカラー映画に出ずに引退したように、ディートリッヒのカラー映画は、希少で、この作品と、『無頼の谷』『キスメット』の3作品だけとなります。

 

なお、この作品は砂漠をテーマにしている点で、『モロッコ』の続編とも言える趣があります。

 
































 


※これは、スチールのみで、本編にはないショットです。

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