来る5月4日は、オードリー・ヘップバーンの生誕95周年となります。
(1929年5月4日 - 1993年1月20日)
 
オードリーの作品を紹介いたします。(過去の投稿の再掲となります)

 

『暗くなるまで待って』(1967)
監督 テレンス・ヤング
製作 メル・ファーラー
共演 アラン・アーキン
音楽 ヘンリー・マンシーニ

撮影 チャールズ・ラング ※テクニカラー

【あらすじ】
夫のサムが見知らぬ女性から受け取った人形にはヘロインが隠されていた。
ヘロインを奪い返そうとする組織のリーダー、ロートは、マイクとカルリーノの二人と共にサムのアパートで人形を探すが見つからない。
そこで、妻のスージーが盲目である事を知った3人は、人形の行方を突き止めるために一芝居打つ事に……。 

 

オードリーの作品のなかで、最も演技で見応えがある作品だと思います。 

この映画の素晴らしさは、原作の戯曲の素晴らしさによるところが大きいですが、それをオードリーが演じ切ったと言えましょう。
淀川長治氏は「力かぎりの演技を見せた、オードリー生涯の名誉作」と評しています。


ここでは、オードリーの細身の映画的な魅力について、お伝えしたいと思います。

この作品では、盲目役のオードリーの瞳は、全篇にわたり宙を漂い、焦点は定まっていません。

オードリーの他の全ての作品のように、彼女の大きな瞳は、愛する者を見つめる器官として使われることはありません。

 









また、パステルカラーの薄いセーターとスカートは、単に、暗闇に映えるだけでなく、無防備さそのものの衣装で、危機的状況を強調しています。





注目すべきなのは、彼女の細い首です。

クライマックス直前で、オードリーの細い首へ、非情な悪人(アラン・アーキン)が、杖の取っ手をひっかけ、彼女をゆっくりと引き下ろします。
このシーンは、オードリーならではのシーンのように思います。






オードリーは、『ティファニーで朝食を』では細長いシガレットホルダー、『マイ・フェア・レディ』では白く長いパラソルと、その細身の身体にふさわしく細い棒状のものに、そっと手を添えています。

そして、この『暗くなるまで待って』では、逆に、オードリーは、その細い棒状によって、彼女の細い首が、すっとひっかけられるのです。

女優オードリー・ヘップバーンとは、何よりも細さにおいて、フォトジェニックであり、映画女優としての資格を満たしているのです。

それは、スリムであるとか、ファッションモデルのようだとかなどとは、やや意味が違います。

 

彼女の細い身体は、「痩せている私は美的である」というようなメッセージを発しているのではなく、物語上の役を演じるうえで、痩身を最大限活用しているだけのように思います。

 

それぞれの映画のドラマの中で、オードリーは、都会の天使の優雅な蓮っ葉さ(『ティファニーで朝食を』)、上流社会へ溶け込めない下町の花売り娘の当惑(『マイ・フェア・レディ』)、盲目女性の危機的な状況(『暗くなるまで待って』)を、自らの身体をフル活用して映像的に表現しているのです。

オードリーは、単なるモデルのようなスターではなく、人の心を動かす映画女優なのです。

 

このブログ/SNSで紹介いたしたいのは、映画として人の心を動かす女優の美学です。

それを、仮にエレガンスと呼んでみたのですが、それはスターやアイコンであることの賛辞ではなく、映画の中で滑らかに息づくその在り様への賛辞なのです。


お嬢さん俳優であるとして、映画マニアからは、冷淡な扱いをされがちなオードリーですが、そうしたマニアの偏狭さに逆らって、彼女の魅力を改めて考えてみたいと思っています。

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