来る5月1日は、いにしえのフランスの大女優ダニエル・ダリューの生誕107周年です。
それを記念して、ダニエル・ダリューの作品を紹介しています。
(1917年5月1日-2017年10月17日, 100歳)


ダニエル・ダリューは、仏ボルドーに生まれ、パリの音楽学校でチェロを学んだ後、1931年『ル・バル』の主役で映画デビューしました。
1936年『うたかたの戀』で、一躍国際的なスターとなりました。


このB.B.ならぬD.D.は、日本ではあまり馴染みがないかもしれません。
しかし、若い頃は、蛾眉と半開きの唇のコケティッシュな魅力に溢れたモダンガール役や、高貴な王女役として、
熟年時は、抑制されたエロティシズムを感じさせる気品あるマダム役として、フランス映画史に欠くべからざる存在です。


こちらは、野心家の女たらしジェラール・フィリップと、その周辺の女たちの物語です。

 

『奥様ご用心』(1957) 
監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ 
共演 ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメ

撮影 ミシェル・ケルベ

【あらすじ】
19世紀末葉のパリ。
婚期を迎えた2人の娘を、持参金なしで嫁がせるために、ジョスラン夫人は苦労していた。
一家の住むアパルトマンに、ある日オクターヴという青年がやってきた。
立身出世を夢見る男であり、女性を魅する才気の持主である彼は、服地店に職を得た。
服地店の主人は、年上の病身の夫をかかえるエドゥアン夫人だった。
冷たい美貌の彼女は、簡単にはオクターヴの口ぐるまにのらない。
ジョスラン夫人の2番目娘ベルトは、重苦しい家庭の空気にたえられず、母が花婿候補にしたオクターヴに心をよせる…

 


フランスには『危険な関係』という真に恐ろしいインモラルなラブゲームの古典があります。
何度も映画化され、ドヌーヴも、モローも演じている物語です。

そこには、手練れのマダムと男とが、お互いを騙し合い、また他の男女を陥落するのを楽しむという悪趣味さがあります。

一種のピカレスク小説です。

しかし、その一方で、機知と企みに満ちた言葉の連なりが、他の国の文学では見ることのない完成度に達しており、そこに一種の恐ろしささえ感じる小説です。


さて、この作品は、原作はエミール・ゾラですが、『危険な関係』を思わせるピカレスク性があり、ジェラール・フィリップは、ダニー・カレルやアヌーク・エーメなど、次々とものにしていくのです。

 

そして、それに唯一対抗するのが、服地店の主人ダニエル・ダリューです。



服地店の主人役だけあって、ダリューの服はシックで清潔感がありながらも、優美なことこの上ありません。



特にカラーのラインと、ダリューのうりざね顔との対照が、造型的にも面白くあります。











無表情を貫き通したダリューの顔に、最後はあっさりと涙が流れ、物語も唐突に終わります。



 

フランスを代表する大女優による、いかにもフランス的な映画です。
※残念ながらDVDは、入手困難です。


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