来る7月31日は、ジャンヌ・モローの没後7周年です。
(1928年1月23日生誕 - 2017年7月31日死没)
それを記念してジャンヌ・モローの作品を紹介しています。


今日ご紹介するのは、
南仏を舞台にした、ピエール・カルダンの衣裳とジャンヌ・モローのブロンド姿が印象的なこの作品です。
 

『天使の入江』(1963)
監督 ジャック・ドゥミ
共演 クロード・マン
衣裳 ピエール・カルダン
音楽 ミシェル・ルグラン
撮影 ジャン・ラビエ

【あらすじ】
パリで銀行員として働くジャンは、同僚に連れられ初めて訪れたカジノで大当たりし、大金を得る。
以来、ギャンブルの魅力にとり憑かれてしまった彼は、南仏ニースの安ホテルに居を定め、カジノ通いの毎日を過ごすようになる。
ある日、以前パリ近郊のカジノで見かけたブロンドの女性ジャッキーと意気投合し、ともにギャンブルにのめり込んでゆく……。

 

モローは、疲れた女を演じることの多い女優です。
人生や恋愛というに希望を持たず、いつも気だるそうにしています。
ennui (フランス語で倦怠感、退屈)という言葉が、これほど似合う女優もいないでしょう。

 




 


ジャック・ドゥミがミシェル・ルグランと作りあげた、
フレンチミュージカルの傑作
『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』の直前に作ったのが、この『天使の入江』です。

ルーレットを思わせるミシェル・ルグランのテーマ音楽が、何度か繰り返され、印象に残ります。


しかし、そうしたカジノ---南仏のニースのホテルを舞台とした---
の雰囲気を満載しながらも、このフィルムで支配的なのは、ヴァカンスの高揚感ではなく、モローの倦怠感です。






ジャンヌ・モローは、傑作『エヴァの匂い』で男を破滅させる女を演じましたが、ここでは、逆に、ルーレットに憑りつかれ、堕ちていく女を演じています。

 

モローは、ブロンドのウィッグとつけぼくろをつけ、(恋人ピエール・カルダンの)白のスーツで登場します。

一見、マリリン・モンローや、ジェーン・マンスフィールドのようなグラマー女優を思い起こさせつつも、そうしたアメリカ女優にない頽廃感があります。









急いで付け加えないとならないのは、ここにあるのは、ヨーロッパ的な頽廃の美学ではなく、南仏の陽光をとりこんだ映像です。

アントニオーニやヴィスコンティの映画のようなモヤモヤ感はなく、緩やかに破滅へ向かいながらも、最後は悲喜劇的なエンディングにたどり着きます。



なお、この作品には、ジャンヌ・モローが資金を出しているようです。

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